Japanese
English
症例報告
Bowen癌を発症したBowen様丘疹症の1例
A case of bowenoid papulosis developed into Bowen's carcinoma
濱 菜摘
1
,
藤原 浩
1
,
阿部 理一郎
1
,
伊藤 雅章
2
Natsumi HAMA
1
,
Hiroshi FUJIWARA
1
,
Riichiro ABE
1
,
Masaaki ITO
2
1新潟大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野
2あがの市民病院皮膚科
1Department of Dermatology, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Niigata University, Niigata, Japan
2Division of Dermatology, Agano City General Hospital, Agano, Japan
キーワード:
bowenoid papulosis
,
Bowen癌
,
ヒト乳頭腫ウイルス
,
イミキモド
Keyword:
bowenoid papulosis
,
Bowen癌
,
ヒト乳頭腫ウイルス
,
イミキモド
pp.887-891
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204906
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要約 63歳,女性.5年前に血管免疫芽球性T細胞リンパ腫を発症し5か月間の化学療法を施行され完全寛解となった.その頃から外陰部の黒褐色結節を自覚した.徐々に増大し出血するようになった.結節周囲には米粒大までの乳頭腫状の黒褐色丘疹が散在していた.結節の全摘標本の病理組織像で著明な角化を認め,表皮と連続性に個細胞角化を伴う大小の腫瘍胞巣が増殖し,核分裂像や異常角化細胞も散見された.凍結組織よりPCR法にてHPV 16DNAを検出し,bowenoid papulosisから発生したBowen癌と診断した.残存するbowenoid papulosisは5%イミキモドクリーム外用と液体窒素療法を併用して治療した.免疫異常,もしくは免疫抑制状態であった患者にbowenoid papulosisを認めた場合,悪性化の可能性を念頭に置き,疑わしい病変が生じた際は速やかに切除することが望ましいと考えた.
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