Japanese
English
症例報告
タクロリムスが奏効した両側性顔面線状苔癬の1例
A case of bilateral facial lichen striatus successfully treated with topical tacrolimus
濱端 明海
1
,
森 志朋
1
,
高橋 和宏
1
,
赤坂 俊英
1
Akemi HAMABATA
1
,
Shiho MORI
1
,
Kazuhiro TAKAHASHI
1
,
Toshihide AKASAKA
1
1岩手医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology School of Medicine, Iwate Medical University, Morioka, Japan
キーワード:
線状苔癬
,
Blaschko線
,
顔面両側性皮疹
,
タクロリムス軟膏
Keyword:
線状苔癬
,
Blaschko線
,
顔面両側性皮疹
,
タクロリムス軟膏
pp.837-841
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204896
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要約 11歳,男児.5年前から右前額部に自覚症状を欠く皮疹が出現した.前頭部正中部にBlaschko線に一致して小丘疹の集簇する局面を両側性に認めた.病変部の病理組織像では,表皮直下から真皮中層と付属器周囲に密な塊状の炎症細胞浸潤がみられた.また,表皮内リンパ球浸潤と一部に不全角化および過角化を認め,線状苔癬と診断した.0.03%タクロリムス軟膏外用開始し,約6週間後に皮疹はほぼ消退した.顔面の両側性に発症した線状苔癬は極めて稀な症例であり,タクロリムス軟膏外用は治療の第一選択肢として試みられても良いと考えられた.
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