BRAIN and NERVE-神経研究の進歩 71巻4号 (2019年4月)

巻頭言

巻頭言 神田 隆
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 本号から編集主幹を仰せつかりました。初代の岩田 誠先生,二代目の河村 満先生に続いて私で三代目ということになります。謹んでご挨拶を申し上げます。

 私は昭和56年東京医科歯科大学医学部の卒業で,信州大学第三内科教授を経て赴任された塚越 廣教授が創立され,2年目に入った神経内科学講座に入局しました。当時は日本に神経内科の講座がやっとでき始めた頃で,ナンバー内科と並列されて置かれる医学部内の講座としては,京都大学と並んで日本のはしりであったと記憶しています。出来立ての教室で大きな未来が感じられたこと,塚越教授の鮮やかな臨床を目のあたりにしたことなどが入局のきっかけではありましたが,当時の東京医科歯科大学には,解剖の萬年 甫先生,薬理の大塚正徳先生,生理の古河太郎先生,精神科の島薗安雄先生をはじめとする神経関連の錚々たる大家がおられ,学年の若いうちからこれらの先生方の直接の薫陶を受けることができたのが神経学を目指す素地としてあったのだと思います。私は当初から形態学に興味があったので,大学院生として当時東京都立老人総合研究所におられた朝長正徳先生(のち東大脳研病理教授)のもとで末梢神経の病理学的研究に従事しました。平成16年に現職の山口大学に移って今年で15年目になり,現在の研究の興味の中心は神経系のバリアー機能のコントロールに向かっています。この研究のヒントは末梢神経の病理所見でみられた疑問から得られたものであり,今でも神経形態学・病理学は神経研究の要となる分野であるという認識は持ち続けています。

増大特集 神経学のための皮膚アトラス

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神経疾患には皮膚所見を伴うものが相当数あり,膠原病や遺伝子疾患,神経皮膚症候群など多岐にわたる。しかし,これまで神経学の切り口からまとまった冊子は見当たらなかった。本特集では皮膚科を中心としたエキスパートの先生方から多くの臨床写真をご提供いただき,皮膚所見・病理所見の診方のコツや,他疾患との鑑別の方法などを紹介していただいた。また, 神経症状との関連や,非専門医が診療する際のアドバイスも盛り込まれている。日常診療に役立つ1冊として手元に置いていただきたい。

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ヒトに感染するヘルペスウイルスのうち,神経症状を引き起こしやすいウイルスは,脊髄後根神経節に潜伏感染する単純ヘルペスウイルス(HSV)1型および2型,水痘-帯状疱疹ウイルス(VZV)である。HSVは口唇ヘルペス,性器ヘルペスなどを,VZVは初感染で水痘を,再活性化により帯状疱疹を発症する。本総説では各疾患の典型例に加え,神経疾患と関わりの深い病型について供覧する。

神経外傷の皮膚所見 大屋 滋
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頭部外傷は日常的に遭遇する病態だが,しばしば重大な病態が隠されている。本論では小児虐待,頭蓋底骨折,バトル徴候,パンダの目サイン,開放性頭部外傷,穿通創,外傷性浅側頭動脈瘤,外傷性頸動脈海綿静脈洞瘻,脂肪塞栓の症例の皮膚所見を提示した。診察時には,皮膚を観察し記録を行うこと,受傷に至った詳細な病歴を聴取することが必要である。皮膚所見,病歴,画像検査を総合して診断を行うことが重要である。

全身性エリテマトーデス 土田 哲也
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エリテマトーデス(LE)の皮疹には特異疹と非特異疹がある。特異疹は慢性型,亜急性型,急性型に分けられ,慢性型皮疹の代表が円板状LE(DLE),急性型皮疹の代表が蝶形紅斑である。全身症状の観点からは,皮膚限局性LE〜全身性LE(SLE)の評価を行う。皮膚限局性LEでは慢性型皮疹が,SLEでは急性型皮疹が主としてみられる。その中には,神経症状と関連する皮疹も存在する。

皮膚筋炎 藤本 学
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皮膚筋炎の皮膚症状を診察するときには,好発部位を系統的に観察することが大切である。特に,顔面・頭部と手が重要である。その際に,分類基準に含まれている症状(ヘリオトロープ疹やGottron丘疹/徴候など)でなく,それ以外の皮疹にも留意する必要がある。近年,皮膚筋炎は特異的自己抗体によってクリアカットに病型分類できることが明らかになってきており,皮膚症状もこれらの自己抗体に密接に相関している。

ベーチェット病の皮膚 中村 晃一郎
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ベーチェット病は眼,神経,皮膚,血管などの多臓器をおかす原因不明の炎症性疾患であり,皮膚粘膜症状として口腔内アフタ性潰瘍,外陰部潰瘍,結節性紅斑,毛包炎様皮疹,血栓性静脈炎を生じる。診断は厚生労働省ベーチェット病診断基準を用いて行われる。皮膚粘膜症状はしばしば初発症状として生じることから診断的価値が高い。神経ベーチェット病においても皮膚粘膜症状は早期診断において重要である。

スウィート病の皮膚 川上 民裕
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スウィート病の疾患概念の根幹をなすのは,境界明瞭な有痛性隆起性の紅斑すなわち典型疹である。典型疹の病理組織所見は,真皮上中層での広範囲な好中球の浸潤である。スウィート病とベーチェット病とは,好中球活性化・遊走能亢進が病因として共通しているので,神経スウィート病と神経ベーチェット病も類似点が多い。こうした場面では,正確な典型疹の鑑別できる皮膚科医の役割は大きい。さらにスウィート病は,特定の疾患を合併しやすい。約20%で悪性腫瘍が合併し,うち80%以上が造血系骨髄増殖性疾患と言われている。病理組織所見で血管炎を持つのがベーチェット病,持たないのがスウィート病とする住み分けができつつある。

血管炎における皮膚病変 石黒 直子
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血管炎で生じる皮膚症状には紫斑,水疱,潰瘍,リベド,皮下硬結などがある。特にpalpable purpura(触知性紫斑)とリベドおよび皮下硬結は重要であり,前者は小型血管炎で見られ,後者は中型血管炎で見られることを認識する。活動性のある皮膚症状から,深い病変では脂肪組織のレベルまで生検を行うことで正確な診断に至る。障害される血管のサイズにより鑑別診断を行う。血管炎の診療には各内科,皮膚科,病理科などの密な連携が必要である。

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サルコイドーシスの皮膚病変は多彩で,特異的病変の皮膚サルコイド,異物が存在する瘢痕浸潤,非特異的病変の結節性紅斑に大別される。皮膚病変は他臓器病変より組織採取しやすいため,サルコイドーシスの確定診断に重要な病変である。発症頻度は結節型および局面型皮膚サルコイドと瘢痕浸潤が高く,皮膚サルコイドは顔面に,瘢痕浸潤は膝蓋・肘頭に好発する。微小な病変のこともあり,同部の丁寧な診察が肝要である。

POEMS症候群の皮膚症状 桑原 聡
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POEMS症候群では浮腫,剛毛,色素沈着,血管腫,四肢末端チアノーゼなどの皮膚症状が高頻度に認められ,診断基準にも取り入れられている。皮膚症状のそれぞれは疾患特異的とは言えないが,複数が認められる場合には本症候群の可能性は非常に高まる。皮膚症状は本症候群において最も早期から発することから,その認識と理解は早期診断に大きく寄与する。本症候群に対する新規治療は2000年代から飛躍的に進歩しており,皮膚症状の正しい理解が早期発見・診断と予後の改善につながるものと思われる。

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ファブリー病は,細胞内のα-ガラクトシダーゼAの酵素活性が低下しているため,多くの組織に糖脂質が蓄積する先天性代謝異常症である。ファブリー病の皮膚症状は,被角血管腫が特徴的であり,四肢末端の疼痛,発汗障害などがある。これらの症状は疾患を鑑別するうえで重要な所見である。

ペラグラの皮膚 山本 雄一
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ペラグラはニコチン酸,ニコチン酸アミドの欠乏症であり,ビタミンB群の欠乏あるいはトリプトファン代謝異常が合併して生じると考えられている。皮膚炎,消化器症状(下痢),精神・神経症状(抑うつ状態,認知症)を3主徴とする。皮膚炎は露光部に日焼けとの類似の症状を呈する。ペラグラは近年稀な疾患となりつつあるが,アルコール多飲者,消化管術後の患者の露光部に皮疹が出現した際には鑑別すべき疾患としてペラグラを挙げる。

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ビタミンB12欠乏症は,巨赤芽球性貧血,神経障害だけではなく,舌炎や色素沈着といった皮膚粘膜症状を伴う。これらの病態は,早期発見と治療により改善する可逆的な症状である。日常診療で,貧血に遭遇した場合,その原因としてビタミンB12欠乏症も念頭に置き,皮膚症状にも注意を向ける必要がある。

神経線維腫症1型 吉田 雄一
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皮膚病変を合併する遺伝性の神経疾患は比較的多数存在する。その中でも神経線維腫症1型(NF1,レックリングハウゼン病)はカフェオレ斑,雀卵斑様色素斑という特有の色素斑や多発性の神経線維腫が見られる。NF1は時に中枢神経系の病変を合併し,適切な画像検査も診断に有用であるが,本稿ではNF1に特徴的な皮膚病変と他の神経疾患(特にレジウス症候群や神経線維腫症2型)との鑑別点について述べる。

結節性硬化症 金田 眞理
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結節性硬化症は,TSC1,TSC2遺伝子の異常の結果,mTORC1が恒常的に活性化するために起こる,常染色体優性遺伝性の疾患で,臨床的には皮膚をはじめとする全身の過誤腫とてんかんや自閉スペクトラム症に代表される精神神経症状や白斑を生じる。皮膚症状は肺や腎症状より早期に出現し,神経症状より特異性が高いため診断に有効である。本症の皮膚症状を中心に,その特徴や鑑別診断,治療法について解説する。

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毛細血管拡張性運動失調症に最も特徴的な皮膚所見は眼球結膜の毛細血管拡張であり,6歳頃より明らかになる。より年長になると,日光曝露部の皮膚や,脳・肝臓・膀胱などの内臓器にも毛細血管拡張を生じうる。成因として血管の早老性変化が推定される。眼球結膜の毛細血管拡張が見られた場合には本疾患が強く示唆される。ただしこの所見が軽微ないし欠如する軽症亜型も存在するので注意が必要である。

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スタージ・ウェーバー症候群(SWS)に伴う顔面の単純性血管腫は,三叉神経第1枝領域に認められることが典型とされている。近年SWSの皮疹について,顔面の血管構造に伴った分布であるという意見が新たに提唱されている。現在のところ,SWSのスクリーニングに関して統一した意見はないが,疑わしい皮疹の場合はすみやかに眼科医の診察を仰ぐことが勧められる。MRI検査は,生後半年頃までの児では偽陰性になる可能性がある。

コケイン症候群 森脇 真一
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コケイン症候群(CS)は紫外線性DNA損傷の転写共益修復異常で発症する重篤な光線過敏症である。特異な老人様顔貌,発育障害,視力障害,難聴を伴い,臨床的にⅠ型(古典型),Ⅱ型(重症型),Ⅲ型(遅発型),色素性乾皮症合併型(XP/CS)の4型に分類される。本邦頻度は2.7/100万人,90%はⅠ型である。CSでは露光部皮膚癌は生じないとされてきたが,最近Ⅲ型CSで皮膚癌が多発した症例が報告された。一方,XP/CSでは幼児期から露光部皮膚癌が生じやすい。

色素性乾皮症 錦織 千佳子
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色素性乾皮症(XP)は日焼けの増強や若年から露光部に限局した進行性の色素異常に加えて,露光部の皮膚がんの多発を示すDNA修復異常症である。常染色体潜性遺伝性疾患で,患者の約半数に原因不明の進行性の神経症状を合併する。A〜G群とバリアント型の8病型が知られているが,神経症状が出現し得るのはA,B,D,F,G群である。

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重症薬疹であるスティーヴンス・ジョンソン症候群/中毒性表皮壊死症と薬剤性過敏症症候群(DIHS)は生命を脅かし,後遺症を残し得る重篤な疾患である。抗てんかん薬は重症薬疹を起こす頻度が高く,中でも抗てんかん薬によるDIHSの報告は年々増加傾向にある。それぞれの病型の特徴を理解し,発症早期に適切に対応できるよう努めるべきである。

総説

糖尿病と認知症 梅垣 宏行
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糖尿病は,認知症の発症危険因子であり,血管性認知症のみでなく,アルツハイマー型認知症の発症も増加させると報告されている。血管性認知症は動脈硬化の進行によるものであり,糖尿病によって増加することは理解しやすい。アルツハイマー型認知症の発症が増加する機序についてはいまだ明らかになっていない点も多いが,多彩な機序が複雑に関連しているものと考えられる。脳のインスリン抵抗性の増加は,糖尿病による認知機能低下・認知症発症に関与している可能性があり,その機序解明や治療への応用が期待されている。また,糖尿病の血糖管理は,細小血管障害の予防に重要であることは,よく知られているが,認知機能低下や認知症発症の予防においてどのように貢献できるかについてはデータの蓄積が不十分であり,今後さらなる研究の継続が期待される。

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大脳皮質が正しく形成されるには,大規模な細胞づくりとそれに付随する細胞運動とが,時間空間の制約のもと,効率的・安全に進められる必要がある。この求めは,企業が材料・製品の流れを最適化しようとする生産物流,ヒト社会が渋滞や群集殺到事故を防ごうとするクラウドダイナミクスに通じる。マウス大脳皮質の発生過程で見出された「時差出勤」と「他力活用」という細胞の工夫は,新しい病態理解の基盤として重要である。

連載 臨床で役立つ末梢神経病理の読み方・考え方・1【新連載】

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はじめに

 近年,腓腹神経生検数は全国的に減少の一途をたどっている。これは電気生理学的検査や遺伝子検査などの発展によって,組織学的な裏付けがなくても,以前より正確な末梢神経障害の臨床診断が可能になってきたためであり,非常に喜ばしいことであると筆者は考える。一方で,腓腹神経生検数が減少することによって,腓腹神経病理を学ぶ機会がない脳神経内科医が増えつつあることに筆者は若干の危機感を持っている。この連載を始めたのは,末梢神経病理の知識を持つことでニューロパチーの臨床への理解がさらに深まることを実感してもらいたいという筆者の願いからである。ニューロパチーの患者を前にして,また,末梢神経伝導検査を施行している最中に,「この患者の末梢神経はこんなふうに変化しているのでは?」というような病理画像が浮かんできたら,この連載の目標はほぼ達成されたものと考えている。

 初回は末梢神経病理の基本事項を解説することとする。腓腹神経生検がまったく不要な検査となってしまうことはなく,末梢神経病理の知識は末梢神経疾患の臨床に非常に有用であることを改めて強調しておきたい。

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はじめに

 世界脳卒中機構(World Stroke Organization:WSO)が開催する世界脳卒中会議(World Stroke Congress:WSC)は,欧州,アジア・オセアニア,北南米の3地域を巡回しながら隔年で開催される。2018年の開催順番は北南米地区であり,カナダ脳卒中学会のMike Sharma(マクマスター大学,カナダ)とWSO理事長であるWerner Hacke(ハイデルベルグ大学,ドイツ)の共同会長により,モントリオールで開催された。会期は2018年10月17〜20日,Late Breaking Trials 8つを含む4日間の充実したプログラムが用意されていた。カナダの紅葉を期待して現地入りしたものの,会場となったモントリオール・コンベンションセンター周辺(写真1)は最低気温2℃と,既に冬将軍が到来していた。出発直前にスーツケースに放り込んだマフラーと手袋が大いに役立った。

 前回のWSC 2016(ハイデラバード,インド)に比べ参加者は明らかに増えており,初日の参加受付窓口は事前登録・当日登録の参加者であふれていた(写真2)。今回も興味深い発表が盛りだくさんであり,事前情報から個人的には,塞栓源不明脳塞栓症(embolic stroke of undetermined source:ESUS)を対象としたRE-SPECT ESUS(Randomized, double-blind, Evaluation in secondary Stroke Prevention pomparing the EfficaCy and safety of the oral Thrombin inhibitor dabigatran etexilate versus acetylsalicylic acid in patients with ESUS),および4.5時間枠を超えてアルテプラーゼ静注の効果を検証したEXTEND(EXtending the time for Thrombolysis in Emergency Neurological Deficits),という2つの試験結果に注目して参加した(写真3)。

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 言いたいことを言うと伝わらない,というサブタイトル。衝撃的ですね。故・日野原重明先生は,「医師は聞き上手になりなさい,患者は話し上手になりなさい」と講演でよくおっしゃっていました。話し上手な医師が多いように思われていますが,実は言いたいことが伝わっていないケースが多いのも事実です。その原因が,単に言いたいことを言っていたからだ,というのが本書の主張です。

 読者の皆さんも,学会や講演会などで医師のプレゼンテーションを聞く機会があると思います。複雑で大量のスライドを次々とめくりながらものすごい勢いで話す講師,体全体をスクリーンに向けて自分の世界に夢中になっている講師など,さまざまなケースが思い出されます。一方で,世界的なプレゼンテーションをTEDやYouTubeなどで見ると,面白くてかつ勉強にもなるので,つい何時間も見てしまうことがあると思います。これは一体,何が違うのでしょうか。

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目次

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次号予告

あとがき 神田 隆
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 病歴を丹念に取る,そして患者さんの身体所見・神経所見を漏れなく診察する,脳神経内科の基本中の基本です。この1月に私の神経学の師匠(塚越 廣東京医科歯科大学名誉教授)が亡くなりました。学生時代に私が神経学を志したのは,神経学的診察によって“自分の手で”診断まで至ることのできる格好よさに惹かれたのが第1歩で,師匠がポリクリで口を酸っぱくして言っていた病歴の重要性に魅力を感じたわけではまったくありませんでした。しかし,実際に医者になって患者さんを受け持ってみると,診察と同じくらい,時にはそれ以上に正確な病歴聴取が大切であることを実感する毎日であったことを思い出します。一方,皮膚科のポリクリです。初日の外来で,当時の香川三郎教授(真菌症の大家でした)に開口一番,「病歴なんか取るな」「今見えるものだけで診断しろ」と言われたのを今でも鮮明に思い出します。若干腑に落ちないものを感じつつも,それぞれの指導者の教えに忠実に,適宜スタンダードを変えて実習を乗り切っていましたが,今になって振り返ってみると,お二方の教授はどちらも臨床の真実をわれわれに教えていたのだとつくづく思います。

基本情報

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BRAIN and NERVE-神経研究の進歩
71巻4号 (2019年4月)
電子版ISSN:1344-8129 印刷版ISSN:1881-6096 医学書院

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