保健師ジャーナル 74巻1号 (2018年1月)

特集 保健師の継続教育を考える—大学院での学びは現場でどう活きるのか

  • 文献概要を表示

保健師には地域住民への幅広い支援に加え,地域資源の開発や施策化など多様な活動の展開力が求められるため,職場での教育・研修のみならず,自己啓発や自発的な学びが重要です。本特集では,そのなかでも大学院へ進学して学ぶ意義や,その学びが実践においてどう活きるのかについて,大学院で指導する教員,進学を経て現場で活躍する保健師両方の視点から,考えていきます。また,大学院への派遣聴講体制を整える豊田市の取り組みと成果を紹介します。

  • 文献概要を表示

社会や環境の変化から健康課題が複雑化するとともに,保健師を取り巻く行政組織や企業組織,保健医療福祉システムの変化などからも保健師に求められる能力は高度化・多様化している。今,保健師に必要とされる能力とプロフェッショナリズムを示すとともに,保健師のキャリア開発のあり方について考える。

  • 文献概要を表示

兵庫県立大学大学院博士前期課程次世代看護リーダーコースでは,所属する実践現場の課題からプロジェクトを計画立案し,その実施・評価に取り組んでいる。実践現場に即した学びを行う本コースの教育内容や課題,成果,また併設する研究コースの紹介を通じて,保健師が大学院で学ぶ意義を考える。

  • 文献概要を表示

大学院博士前期課程CNSコースでは,どのような教育がなされ,何を学べるのか。CNS教育に力を入れている新潟大学大学院保健学研究科の地域看護CNSコースにおける教育内容や,地域看護CNSの活用拡大に向けた取り組みの紹介を通じて,地域看護CNSコースで学ぶ意義を考える。

  • 文献概要を表示

大学院博士前期課程研究コースでは何を学び得ることができるのか,また,それがその後の保健師活動にどのように活かされているのかについて,進学経験とその後の実践を基に報告する。

  • 文献概要を表示

大学院修士課程CNSコースでは何を学び得ることができるのか,また,それがその後の保健師活動にどのように活かされているのかについて,進学経験やその後の実践を基に報告する。

  • 文献概要を表示

愛知県豊田市では,保健師がさまざまなデータを分析して地域診断を行えるように,大学包括連携協定を締結している市内の大学大学院の統計学を公費で聴講できる体制を整えている。このような体制整備の背景や経緯,大学院で統計学を聴講した成果を紹介する。

  • 文献概要を表示

喜多方市の概要

 喜多方市(以下,本市)は会津の北部に位置し(図1),2006(平成18)年に喜多方市,塩川町,山都町,熱塩加納村,高郷村の1市2町2村の5市町村が合併し,現在の喜多方市となりました。

 本市の主幹産業は農業で,北には飯豊連峰,東に雄国山が裾野を広げ,南には阿賀川,日橋川が横たわり,三ノ倉高原のヒマワリ,雄国沼のニッコウキスゲ,飯豊連峰の高山植物,ヒメサユリなどの植物が咲き誇るなど,豊かな自然に恵まれています。また,新宮熊野神社「長床」,願成寺,中善寺などの文化財を擁する日本でも屈指の仏都でもあり,年間約180万人の観光客が訪れます。

喜多方市では,独自の介護予防事業として,地区公民館などで「介護予防のための太極拳ゆったり体操」を活用した地区支援事業を実施している。太極拳ゆったり体操ボランティアの育成を行いながら,地区体操教室を支援する取り組みを紹介する。

  • 文献概要を表示

緒言

 「保健師の家庭訪問」は保健婦規則制定前から,看護援助提供方法の中心的存在である。したがって,行政に所属する看護職の家庭訪問は,対象者の思いや生活の実状に沿いながらも潜在する能力を引き出す看護援助の方法として教育する必要がある1,2)。一方で,保健福祉の実践現場では施策の変化に伴って保健活動が細分化している傾向にあり,従来のような“個”と“地域”を連動させた一連のプロセスを,臨地実習で学習することの困難さも生じている3,4)

 「保健師の家庭訪問」は,個人・家族の健康問題解決に向けたニーズを捉え,集積し,背景となる生活行動の特性や風習・文化などをも捉える。そして,地域住民に共通するニーズについても探索し,対応策を講じていくものである1,2)

連載 ナカイタ発 保健師へのつぶやき・55

  • 文献概要を表示

 11月に,内閣府主催の防災推進国民大会2017 in仙台および世界防災フォーラム/防災ダボス会議に参加しました。そのセッションの1つである「地域における連携をすすめ,災害支援の裾野を広げる」で話題提供をさせていただきました。

 日本看護協会は災害支援ナースの育成をしており,被災自治体の要請に応じてナースを派遣する仕組みを持っています。災害支援ナースはボランティアであり,各都道府県看護協会に登録されています(現在9000名超)。今回のセッションは,派遣調整を行う立場から,活動の周知と成果,課題についてお伝えする機会と捉えて引き受けました。

  • 文献概要を表示

 今日,地域住民が抱える生活上の課題は複雑多岐にわたり,高齢者や障害者の介護・生活支援,育児の不安等,複合的な問題を持つ世帯が増えています。

 保健師は,本来,個人の抱える健康上の問題から家族・地域集団の健康課題を把握し,または集団から個人の健康課題を把握して原因を診断し,解決のための事業政策を行います。また,個人や家族に対しては,看護の知識や技術を提供し,社会資源を活用して保健・医療・福祉・経済等の生活上の問題に対してまるごと支援していくことを業とする職種です。しかし,現在は健康づくり,母子,高齢者,介護,福祉等の業務が分担制になり,縦割り業務の中で個人や家族をまるごと見て,そこから地域診断する能力が弱くなってきていると感じます。そのため,人材育成の点では,キャリアラダーに基づき,個人・家族に対する保健指導能力とそこから地域の課題解決につなげていける診断能力を新人期・中堅前期にしっかり身に付けるための技術研修を強化していく必要があると考えています。

  • 文献概要を表示

多様性ある保健師記録の「情報開示」の言葉

 読者の皆さまは保健師記録の「情報開示」をどのような意味で,どのような場面で用いているだろうか。本連載の第1回1)で「保健師記録のありように関心が持たれるようになったのは情報公開法施行以後」と指摘したように,行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下,情報公開法)は行政文書の「情報公開」の考え方の根幹をなしている。一方,個人情報保護制度においても,本人による自己情報の開示・訂正・利用停止の求めについての規定が設けられている。

 また,読者の中には,児童虐待事件の捜査・裁判資料として保健師記録が求められることを体験・見聞した方,あるいは地域包括ケア推進に伴い,今までよりも一層,関係機関から保健師記録を求められていると感じる方もいるだろう。現代において,情報を公開することは望ましいことと捉えられており,今後,ますます保健師記録の「情報開示」は必要になる。

連載 鹿児島保健師ものがたり 地域包括ケア時代の保健師の役割を探る・4

  • 文献概要を表示

介護保険導入時から地域包括ケアシステム構築に先駆的に取り組んできた鹿児島の保健師たち。その取り組みを5回の連載で振り返り,時代とともに生きる保健師の役割を探ります。

連載 事例を通して学ぶ 悩める妊婦の相談対応・10

  • 文献概要を表示

 連載の第2回(5月号)で,悩める妊婦の9タイプ分類を紹介しました。第3回(6月号)からはそのタイプ別に,以下の点を踏まえながらケーススタディをまとめています。

●実際にマイクロ技法を用いることで相談への対応がどのように展開していくかを示すために,マイクロ技法階層表の11段階(次頁の表)に当てはまる個所に階層番号を付けました。

●まずは「相談力アップのポイント」を念頭に置いてケーススタディを読んでみてください。その後に,「対応上の注意点」「質的調査結果から見える支援の実態」をまとめています。これらを併せて読むことで,相談を受ける側の技量を向上させることができるでしょう。

 悩める妊婦には,いろいろな専門職や民間団体が関わります。保健師,助産師,看護師,医療ソーシャルワーカーなどが相談対応を行い,医療機関や児童相談所,学校,さらに円ブリオ基金センターのような民間NPO団体とも連携します。

 今回紹介するのは9タイプの8番目「幼い若年型」の1事例です。

  • 文献概要を表示

History and Now

どのような機関なのでしょう?

 本学は,1985(昭和60)年に関西鍼灸短期大学として開学,2003(平成15)年に4年制大学となり,2007(平成19)年に医療系総合大学として関西医療大学に名称変更しました。「社会に役立つ道に生きぬく奉仕の精神」を建学の理念として,現在は2学部5学科を展開しています。保健看護学部は2009(平成21)年に開設され,豊かな感性とコミュニケーション能力,看護実践力を備え“心も身体も癒せる”看護師・保健師・助産師の育成を目的としています。

連載 ニュースウォーク・236

  • 文献概要を表示

 1年ほど前,東京都区内で訪問診療に取り組む医療法人クリニックの院長を取材で訪ねた。医療機関を感じさせない受付で「エレベーターを降りたら,左側の突き当たりの部屋へ」と案内された通り進んで,部屋のドアを開けた。瞬間,「あっ,間違えた」とドアを閉めた。

 私の網膜に残った部屋の感じは,明るいワンフロアにデスクが自由な形で並んだIT産業風オフィスだった。ちょうど部屋から出てきた人に確かめたら間違いなかった。

--------------------

バックナンバー一覧

今月の3冊プラス1

次号予告・編集後記

基本情報

13488333.74.1.jpg
保健師ジャーナル
74巻1号 (2018年1月)
電子版ISSN:1882-1413 印刷版ISSN:1348-8333 医学書院

前身誌

文献閲覧数ランキング(
11月23日~11月29日
)