書評
『災害支援における多職種連携—保健・医療・福祉活動の総合調整をめざして』
鈴木 良美
1
1東京医科大学看護学部
pp.341
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134883330810040341
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災害支援の体制は日々更新されている
以前、「保健師ジャーナル」の編集委員の任期中に、「令和6年能登半島地震」における保健師の活動を特集テーマに取り上げようと考えたとき、「DHEAT(Disaster Health Emergency Assistance Team)と保健師チームの違いは何だろう?」という素朴な疑問が浮かびました。どちらのチームにも保健師が参加していることは知っていましたが、厚生労働省のウェブサイトなどに掲載されている活動報告を読んでも、その違いや位置づけが分かりにくく、全体像をつかむのに苦労したのです。
そこで、災害時の保健師活動に長年関わってこられた国立保健医療科学院の奥田博子先生にお話を伺い、ようやくその違いを理解することができました。この経験を通して、災害対応の体制そのものが過去の教訓を踏まえて日々更新され、新たなチームも誕生していることを改めて実感しました。奥田先生は、本書『災害支援における多職種連携』の著者のお一人でもあります。

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