総合リハビリテーション 44巻9号 (2016年9月)

特集 療育/小児リハビリテーション

今月のハイライト
  • 文献概要を表示

 高齢出産の増加や新生児医療の目覚ましい進歩により,少子化にもかかわらず,ハイリスク児が増えているのがわが国の実状である.そのようななか,従来,療育の主な対象であった重症心身障害児や精神運動発達遅滞のみならず,外見からはわかりにくい高機能発達障害への対応も迫られている.本特集では,最新の小児リハビリテーションや療育について,各分野の第一線で活躍している方々に解説をお願いした.

現状と課題 小沢 浩
  • 文献概要を表示

ハイリスク新生児の増加と在宅医療の増加

 わが国の出生数は低下傾向にあるが,低出生体重児の出生率は上昇し,その出生数も増加している.また不妊治療の普及とともに多胎の割合も増加し.多胎児における低出生体重児の割合も高く,現在その73%が低出生体重児として出生し,8.5%が体重1,500g未満の極低出生体重児である1).出産年齢の高齢化も低出生体重児の増加と切り離せない問題であり,一部の染色体異常は母体の年齢の増加とともに発生率が上昇することが知られている.

 そのため,新生児集中治療室(neonatal intensive care unit;NICU)の長期入院児が増加してきたため,厚生労働省は,2010年度には,NICUに長期入院している小児の在宅への移行促進のための対策を打ち出し,2008年より1年以上NICUに長期入院する児は減少を示し,人工呼吸器をつけたまま生後1年以内にNICUから在宅へ移行する児が増加している2)(図1).そのため,在宅でリハビリテーションが必要な児も増加し,病院だけでなく,訪問リハビリテーションの必要性も増加している.

  • 文献概要を表示

はじめに

 小児急性期リハビリテーションにおける3本柱は,①「呼吸理学療法」,②「身体機能障害」に対する理学療法に加え,小児特有の,③「発達援助」である.

 小児急性期のリハビリテーションではfirst contactは「呼吸理学療法」であることが多いが,同時に必要な理学療法や発達援助などを加える必要がある.成人領域から注目されているICU獲得性筋力低下(intensive care unit acquired weakness;ICUAW)が小児でも報告され始めている1)が,未熟性や未発達性にマスキングされて顕在化しにくいため,早期から発症の潜在性を考慮に入れてかかわる必要がある.急性期医療の弊害にならず,子どものストレスの許容範囲で成人と同様に呼吸理学療法を含めた早期離床(early mobilization)の概念をもとに運動療法や発達援助を行うことが重要となる.

  • 文献概要を表示

はじめに

 生物学的,医学的あるいは社会的要因よって生ずる,急性あるいは慢性的な疾患,成長発達上の障害や遅れなどの予後不良のリスクのある新生児をハイリスク児という.ハイリスク児の多くは新生児集中治療室(neonatal intensive care unit;NICU)に入院し治療やケアが必要となる.周産期医療の進歩により,ハイリスク児の多くがNICUを生存退院し,年月を経て年長者は成人となってきている.この間,新生児医療は生命予後の改善だけではなく,長期的予後にも眼を向けて進歩してきた.しかしながら,在胎28週未満の超早産児や出生体重1,500g未満の極低出生体重児では,脳性麻痺,視覚障害,知的障害などの神経学的障害の頻度は一般児に比べ高率であることが報告されている1,2).また,低出生体重と発達障害のリスクとの関連も指摘され,評価法の確立と継続的な支援や療育体制の整備の必要性が高まっている.一方,ハイリスク児をもった親の立場からみれば,神経学的障害を合併している児はもちろん,障害のない児でも,体が小さい,言葉が遅いなど,さまざまな問題について不安を抱えており,個々の症例に応じたフォローアップが望まれる.そのようなハイリスク児,特に極低出生体重児のフォローアップの現状と予後,目的とニーズにあったフォローアップのための取り組みと長期フォローアップの体制整備について述べる.

  • 文献概要を表示

はじめに

 「療育」に関しては,多くの先人たちがその歴史とともに理念,定義について述べている.一方で「療育」という言葉は,現在では障害にかかわるさまざまな領域で語られている.2012年,厚生労働省は,増加する障害に対するニーズに対して,18歳未満の障害児に対する障害児通所支援サービスを児童福祉法の元に一元化し,主体を市町村に移行した.そこで行われている通所支援サービスのなかに「放課後等デイサービス」がある.現代の,障害児を抱える母親にとっては,「療育」とは「治療と教育を行う場所」であり,「放課後等デイサービス」はその場所として理解されている.近年はサービスを提供する事業所が増え,特別支援学校では,放課後になると放課後等デイサービスに通う障害児のための送迎車が待機しているような現状である.肢体不自由児の「療育」に携わってきた医師にとって,隔世の念を禁じ得ないであろう.

  • 文献概要を表示

はじめに

 2004年に制定された発達障害者支援法では,法律の対象となる発達障害を「自閉症,アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害,学習障害,注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害」としており,これは精神疾患の診断・統計マニュアル第5版(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorder, 5th ed;DSM-5)1)の自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder;ASD),限局性学習障害(learning disorder;LD),注意欠如・多動性障害(attention deficit/hyperactivity disorder;ADHD)などに相当する.

 2013年4月に施行された障害者総合支援法は,その基本理念に「全ての障害者および障害児が可能な限りその身近な場所において必要な日常生活または社会生活を営むための支援を受けられること」を揚げており,発達障害をもつ児が実際に生活する場を中心にその環境がより適応しやすいものになるような支援がいっそう重視されるようになってきている.

  • 文献概要を表示

はじめに

 発達障害の子供たちだけを成育医療研究センターにて診るようになるまで,自治医科大学小児科での神経外来,二次健診,療育施設における多職種連携などを経て,成育医療研究センターこころの診療部(児童精神科)における10年以上数千人の発達障害の子供たちに対する診療経験を積み重ねてきた.この自分の診てきた子供たちはどうなるのであろうか.大人までつきあってみたいと思うようになった.こうして2014年5月に世田谷に「どんぐり発達クリニック」を開業した.

 クリニックは発達障害を対象とした専門クリニックと位置づけ,小児神経・精神外来に筆者以外の非常勤医師3人にて母に対する診療,子供に対する診療などを行うシステムとした.加えて心理部門にて心理検査,心理カウンセリングを行い,リハビリテーション部門にて作業療法士による感覚統合訓練,学童期以降の訓練としてブレイン・ジムなどを取り入れている.また言語聴覚士による言語訓練,コミュニケーション訓練,学習障害の評価と治療を行っている.臨床心理士には,心理検査〔作動記憶(working memory;WM)評価のAutomated Working Memory Assessment(AWMA)〕,心理カウンセリング,子供と同じ資質を持った親のセミナー,WMであるジャングルメモリー,ロボットを用いたカウンセリングなどを行っている.加えて,ペアレントトレーニング,社会生活技能訓練(social skills training;SST),学習支援などを行っている.家族から希望の多いサプリメント指導,ヨガなども行っている.以上の多彩な治療体系は病態,年齢,発達レベルにより個別に作成し,各部門との密接な連携のもと個別のオーダーメイドによる治療を心がけている.診療には,社会的サポートも必要になるため種々の診断書,申請書などを書くことも必要になり,教育機関,社会資源などとの連携をもちながら診療を行っている.連携を構築するための要となる医療ソーシャルワーカー(medical social worker;MSW)が必要であるが,保険診療上難しいため,現在スタッフには含まれていない.適切な治療を行うために必要な情報を構築するために問診書(文末[参考])を作成し,ホームページ(dongri-clinic.com)にPDFとして提示しダウンロードしてもらい当日持参してもらうようにしている.診察は問診票に加えて,子供の診察と親への問診によりなり,子供と親に平等に接することを心がけ,子供に悲しい気持ちを持って帰ることがないように,親に希望を与えるように心がけている.加えて学習障害に対しては特殊教育の専門家による算数障害,読み・書き障害の学習支援を行っている.さらに,SST,ペアレントトレーニング,発達障害の治療効率は家族機能によるとの持論から両親を別々にグループを作り,夫婦関係も考慮したグループセミナーを行っている.協力機関として東京学芸大学 小池俊英先生による漢字の書字障害に限定した12〜15回の特性に分けたグループ指導,身体認知とリラクゼーションを学ぶための発達障害の親子に限定したヨガ教室などとも連携している(表).

巻頭言

  • 文献概要を表示

 医学部を卒業してすぐ,母校のリハビリテーション科に入局し,温泉街の50床の病院で研修医を始めました.土曜日の病棟で仕事がひと段落つくと「コミュニケーションに行ってきます」と,元気よくナースステーションから出ていく看護師さんたちがいました.何事だろうと思ってよく聞いてみると,なんのことはない,部屋で患者さんとひたすら世間話をしているだけでした.しかし,彼女らから家族の状況や患者さんの気持ちや本音を教えてもらい,そういうことの積み重ねが大事だと知りました.高齢の身内がパーキンソン病で,4人部屋に入院した時には,固縮が著明で声も小さくなっていましたが,本人自身が入院当日のうちに,他の3人の患者さんの出身地,家族のこと,子供がどこで働いているかまで,詳細に聞き取っていたのには驚きました.患者さん同士が強力なネットワークをもっており,そのようなものに支えられていることを知りました.また,当時カルテは医師,看護師が同じページに記入する形式でしたので,患者の見方が甘いと,ベテラン看護師から多くの注意点を書き込まれることになりました.リハビリテーションセンターになって数年の時期で,患者のことを理解して,病院全体で良いリハビリテーションを行っていこうとする熱気の中に入れてもらった感じでした.

 当時,理学療法士や作業療法士は少なく,時間があったらリハビリテーション室で患者の訓練をするよう教えられました.手足の麻痺,痙縮,歩行などの評価,訓練法を根気よく指導してもらい,毎日,訓練することで麻痺や痙縮の変化を感じ取ることができました.言語聴覚士はいなかったため,失語症の言語療法は主治医が行いました.嚥下障害の患者さんが増えてきたときは,教科書を熟読して嚥下造影検査を始めました.仲間や上司が,機能障害や能力障害に対して,いろいろな工夫をしており,できるはずのことをやっていないと,回診で厳しく指摘されました.山間部の病院で,町の総合病院まで遠いという事情もありましたが,ここでできることはなんでもやろうという姿勢が貫かれていたと思います.まだリハビリテーション科医師が少ないころで,外勤先で,リハビリテーション科は何をしているのかさっぱりわからないと他科の医師から言われたこともありました.しかし,麻痺や痙縮や嚥下障害に関する相談など,自分ができることをなんでもやろうという姿勢でいると,自然にまわりの人々と仕事がしやすくなりました.

入門講座 最近の関節リウマチ治療薬・1【新連載】

  • 文献概要を表示

はじめに

 メトトレキサート,生物学的製剤など確実な治療効果を示す薬剤の導入により,関節リウマチ治療は目覚ましい変化をみせた.治療概念としての最も大きな変化は,治療の中心が「疼痛のコントロール」から「骨破壊阻止・身体機能維持」に移行したことである.

 本稿では主に治療戦略の変化を中心に,関節リウマチの治療に関して概説したい.

実践講座 知っておきたい褥瘡治療・5

  • 文献概要を表示

はじめに

 褥瘡発生の主たる原因は「圧力」と「ずれ」であり,褥瘡の予防と治療においては,これらをコントロールすることが重要となる.「圧力」や「ずれ」は生活における姿勢や動作時などさまざまな場面で発生するが,本稿ではベッド上でのポジショニングについて褥瘡を予防するための留意点を述べ,またセラピストの役割を考えたい.

実践講座 上肢集中機能訓練はこう行っている!—訓練課題・自主トレーニング課題の紹介・1【新連載】

  • 文献概要を表示

はじめに

 CI療法(constraint-induced movement therapy)は,慢性期片麻痺上肢の集中的使用を促す療法である.本邦ではWolfらの原法1,2)をもとに2003年に導入3)され,「脳卒中治療ガイドライン2015」4)では,軽度片麻痺例に対するグレードA(行うよう強く勧められる)の治療の1つになっている.近年は,従来適応外であった重度片麻痺5),脊髄損傷6)や脳性麻痺7)への適用など,新たな方法や疾患・障害に関する研究も盛んである.

 本稿では,CI療法の基本的な考え方と練習の実際について紹介する.

  • 文献概要を表示

要旨 【目的】リハビリテーション分野において,経験に基づく臨床思考はよく用いられる.しかし,臨床思考が経験によってどのように変化するかについての検討はない.本研究では,装具を選定する際の理学療法士の臨床思考を明らかにし,経験年数による相違について検討した.【対象と方法】質的調査と量的調査を混合して行うミクストメソッドを用いた.まず,構造化面接により,装具選定の際にどのような視点や評価指標を参考にしているかについて,理学療法士22名を対象に調査した.その結果より,主要な視点と用いる評価についての質問紙を作成した.次に,作成した質問紙を用いて量的調査を理学療法士40名に実施した.解析は,視点ごとに選択している評価の割合を集計し,経験年数による相違を検討した.また,視点と評価の関連を視覚的に検討するため,コレスポンデンス分析を実施した.【結果】質的調査から,視点として装具の必要性,角度設定など6項目が,評価として可動域,筋緊張など14項目が抽出された.量的調査の結果,装具の必要性における予後の評価や,角度設定における麻痺側の支持性の評価について,経験年数によって相違があった.コレスポンデンス分析の結果,経験年数4年目以上のほうが3年目以下よりも,評価と視点が集約する項目が明確であった.【結語】理学療法士は多様な視点や評価から装具を選定しており,それらは経験年数によって相違があることが示唆された.

集中講座 研究入門・第9回

データの収集と分析 近藤 克則
  • 文献概要を表示

 前回まで述べてきた準備段階を経て,いよいよ手を動かすデータ収集と分析である.データ収集や分析の仕方は,テーマや対象,用いるデザインや分析方法によって,大きく異なる.そのためここでは多くの場合に共通する点に限って述べる.

 原著論文の「結果」にあたる部分を書く前に,予備的調査・分析,データ収集,データ分析,主な所見のまとめなどの段階がある.

連載 目標を設定した在宅リハビリテーション

摂食嚥下障害 野原 幹司
  • 文献概要を表示

はじめに—在宅の摂食嚥下障害の現状

 超高齢社会を迎え,在宅医療の充実が求められている.これまでは急性期・回復期医療が求められており「病気・障害を治し改善する医療」が必要とされていた.しかしながら,超高齢社会になるにつれ疾患構造が変化し,慢性期医療に対する必要度が高まりつつある.すなわち,急性疾患を乗り越えて生き延びた「障害をもった高齢者」が爆発的に増加しているのである.現在の医療制度では,「障害があるから」という理由で入院できる病院は少なく,障害をもった高齢者は,病院ではなく在宅や施設で生活している.したがって,高齢者の絶対数が増加した現在は,「病気・障害を治し改善する医療」だけではなく,生活の場である在宅や施設での「障害を支える医療」が必要とされている.

 摂食嚥下障害(以下,嚥下障害)においても同様である.脳卒中の急性期・回復期を経過した症例は,嚥下障害が残存したまま在宅や施設に移る.認知症やパーキンソン病をはじめとする神経変性疾患の症例は,在宅や施設で生活しながら徐々に嚥下機能低下を生じる.すなわち,極論を言うと在宅の嚥下障害は「治らない・よくならない」症例が増えている.このような慢性期の症例に対しては,「嚥下障害を改善する摂食嚥下リハビリテーション」よりも「嚥下障害を支える嚥下リハビリテーション」に重きを置いた医療が求められている.在宅リハビリテーションを考えるときは「病院とは異なるステージの症例を対象としている」という大前提を忘れてはならない(表).

  • 文献概要を表示

大会の概要

 Cerebral Palsy Football World Championshipsは脳性麻痺7人制サッカー注)の世界選手権です.日本脳性麻痺7人制サッカー協会は,2016年に開催されるリオデジャネイロパラリンピックの出場権獲得のため,脳性麻痺7人制サッカー日本代表を編成し(図1),Cerebral Palsy Football World Championships England 2015へ出場しました.医師としてこの大会に派遣,参加した経験と,脳性麻痺7人制サッカーにおけるclassification,つまりクラス分けについて紹介します.なお,2016年4月1日より日本脳性麻痺7人制サッカー協会は日本CPサッカー協会と呼称を変更しています.

 大会は2015年6月16〜28日の間,イギリスで開催され,日本選手団の派遣期間は2015年6月13〜30日でした.

Sweet Spot 文学に見るリハビリテーション

  • 文献概要を表示

 明治39年に夏目漱石が発表した『坊っちゃん』(岩波書店)は,発表から110年を経た今日なお多くの読者に親しまれている作品であるが,『坊っちゃん』が今でも根強い人気を保ちつづけている理由の一つは,世間の常識に合せようとか,自分を曲げてまで職場に適応しようとしない坊っちゃんの非同調的な生き方にあるように,思われる.

 たとえば,松山を思わせる四国の中学校に赴任した坊っちゃんは,校長から「生徒の模範になれの,一校の師表と仰がれなくては行かんの,学問以外に個人の徳化を及ぼさなくては教育者になれない」などと注文された時には,「この様子じゃ滅多に口もきけない,散歩もできない」と反発し,「到底あなたのおっしゃる通りにゃ,できません」と言って,辞令を突き返そうとしている.

  • 文献概要を表示

 「山口組三代目」(監督/山下耕作・1973)は,冒頭字幕にあるように,全国424団体,推定準構成員11万人を擁した,日本ヤクザ史上,最強最大の組織をつくりあげた田岡一雄の自伝に基づく実録物である.田岡を演じたのは高倉健.注目すべきは,田岡が山口組に出会うまでの幼少期から青年期にかけての描写である.

 高倉はこのころ,任侠映画に意欲をなくしていたが,本作については好意的に評価している.おそらく,田岡の生い立ちの描写に心打たれるものがあったからだろう.高倉が田岡に「親分と同じように,頭がよくても貧しいために学校に行けない子はたくさんいる.そんな子のために山口組で育英資金を出してはどうですか」と話しかけると,「それはええ考えやな.さっそく検討してみよう」と答えたという逸話は,その証左である.

  • 文献概要を表示

 好むと好まざるとにかかわらず,地域包括ケアシステムはリハビリテーション専門職にとって避けては通れないホットな話題である.また,次期日本リハビリテーション医学会春季学術集会のテーマでもある.今や地域包括ケアシステムは病院医療を含む医療・介護一体改革の中心的柱となり,国策となっている.

 しかし,わかったような気がして,実のところ,知らないことやわからないことがまだまだ多いのではないだろうか.本書を読めば,地域包括ケアシステムの法・行政上の初出が2003年であり,当時は介護保険制度改革としての提起だったが徐々に変化・拡大してきた経緯,医療政策との関係といったことの理解が促進される.ただし,本書は地域包括ケアシステムのあるべき具体的姿を示してはいない.なぜなら,地域包括ケアは全国一律のモデルではなく,地域の実情にあったさまざまな形があってよいとされ,実態は「システム」というより「ネットワーク」であるからである(と著者は明確に説明してくれる).

--------------------

文献抄録

次号予告

編集後記
  • 文献概要を表示

 地球のちょうど裏側にあるリオデジャネイロと東京の時差は12時間.「今回のオリンピックはあんまり観られないかな」なんて思っていましたが,はじまってみれば,卓球チームの躍進に感動し,吉田選手の敗北に泣き,陸上男子400メートルリレーの銀メダルに歓喜し……結局どっぷりとはまってしまいました.そして,オリンピックの中継が終わって,さて一休み……する暇もなく,高校野球がはじまり……,本当に今年の夏は大忙しでした(といっても寝転んでテレビを観ていただけですが).

 本号が発売されるころはちょうどパラリンピック真っ最中.リオで行われるパラリンピックの競技は全部で22.なかにはまったく観たことがない競技もあります.4年後は東京開催.もしかしたらスタジアムで観戦することができるかもしれません.2020年に向けてしっかり予習をしておこうと思います.というわけで,今年は秋も忙しくなりそうです.

基本情報

03869822.44.9.jpg
総合リハビリテーション
44巻9号 (2016年9月)
電子版ISSN:1882-1340 印刷版ISSN:0386-9822 医学書院

文献閲覧数ランキング(
6月17日~6月23日
)