medicina 55巻6号 (2018年5月)

特集 プロブレムから学ぶ感染症診療—すぐに役立つ厳選シナリオ30選

矢野 晴美
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 感染症の診療状況は,この10〜15年あまりで大きく進化・向上してきた.1980年代のHIV/AIDS,1990年代の鳥インフルエンザ,2000年代のバイオテロリズム,そして院内感染のアウトブレイクが医療安全面からもクローズアップされるようになった.私事であるが,2000年に一時帰国していた頃,バイオテロリズムの発生を受けて「標準予防策」の実践教育や講演に奔走した.2005年に帰国した際には,発熱のある患者に対して,血液培養を2セット採取することを多くの方にお話しした.また,2002年に立ち上げた「日本の感染症科をつくる会」のメーリングリストから,2005年に日本感染症教育研究会「IDATEN」が発足し,初代代表世話人を務めさせていただいた.合宿セミナーや症例カンファレンスを定期開催し,約10年間携わらせていただきながら,日本全体として感染症診療が大きく変化していることを体感してきた.

 現在,日本は超高齢社会を迎え,高齢者の医療ニーズへの対応が急務である.免疫抑制薬の開発から免疫不全患者が増え,さまざまな感染症への対応がプライマリケアの現場でも必要となってきている.また,2016年の伊勢志摩サミット以来,国家を挙げて薬剤耐性(AMR)対策アクションプランなどが次々と決定・実行され,2018年4月からは抗菌薬適正使用支援プログラム(ASP)に対しても,加算点数が保険診療に組み込まれた.

特集の理解を深めるための30題

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21世紀の感染症診療においては,国内では人口の高齢化により複数の既往歴を有する患者や免疫抑制薬を投与されている患者が増加する傾向にあります.また人の移動などにより,現場ではさまざまな新興・再興感染症のリスクを念頭に準備しておく必要があります.そのような状況下で,いかに効果的に学習するかは医師の基本スキルの1つと考えられています.生涯にわたり必要な勉強を自分で認識し,学習し続けること,これがどの専門領域の医師にも求められています.今回は,効果的に学ぶ方法の1つとして感染症をプロブレムから学ぶという特集を組ませていただきましたが,その背景となる成人教育理論に基づき「いかに学び,いかに教えるか」について,阿部先生に卒前・卒後・生涯教育といった一連の医学教育のお話をお聞きします.(矢野)

発熱+αの症状から診断する

発熱と頭痛 鈴木 潤 , 笹原 鉄平
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Point

◎発熱+頭痛の鑑別疾患としてウイルス感染,髄膜炎(細菌性・結核性・真菌性),硬膜外膿瘍,感染性心内膜炎といった感染症を疑う.

◎非感染症としては,薬剤性髄膜炎,癌浸潤,Behçet病,全身性エリテマトーデスなどの可能性が考慮される.

◎腰椎穿刺を安全に行うには頭蓋内病変の確認が必要であり,頭部CTは有用であるが時間がかかるため,その適応は慎重に見極める.

発熱と胸部痛 林 良典 , 岡 秀昭
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Point

◎胸痛の性状で鑑別を絞る.吸気時の増悪や呼吸が浅い場合は胸膜痛を考える.

◎胸水があれば穿刺して性状を確認する.滲出性であれば培養や細胞診を!

◎グラム染色で起炎菌を想定し治療を開始する.

◎感染症以外では特に肺血栓塞栓症の可能性を念頭に置いて診療する.

発熱と腹痛 本田 仁
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Point

◎発熱+腹痛の患者では,緊急を要する疾患の可能性が存在する.

◎病歴と問診から,想定される感染症を明らかにする.

◎急性腹症の場合は画像検査が必要となることが多い.

◎初期抗菌薬の選択もさることながら,外科的・内科的手技の必要性を早急に判断することが必要である.

発熱と腰痛 谷口 俊文
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Point

◎病歴と身体所見から,腰痛の原因が感染症であることを絞る.

◎発熱を伴う腰痛は血液培養が必須である.

◎腰痛の原因は脊椎だけとは限らないので,臓器別に鑑別を立てる.

◎感染症の治療は,培養の採取まで待てるようであれば待つ.

発熱と関節痛 武田 孝一
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Point

◎“関節痛”なのか“関節炎”なのかを区別することが最初のステップとなる.

◎「急性単」「急性多」「慢性単」「慢性多」関節炎に分けるだけでは絞り込めない! そのほかの情報もフルに活かす.

◎腫れた関節を見たら,関節穿刺をするべきか必ず考える.

発熱と皮疹 成田 雅
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Point

◎発熱を伴う皮疹は,時に致死的となる疾患を含むため迅速な対応を要する.

◎初期対応では見逃してはならない鑑別診断を挙げ,最低限の検査を行いつつ,一刻も早く治療を開始する.

◎詳細な病歴聴取と身体診察が重要であり,初期治療後も繰り返し行うことが大切である.

発熱+状況から診断する

発熱:市中感染 小林 真一朗
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Point

◎市中は院内よりも圧倒的に外的曝露因子が多い.

◎市中で生活している人がどんなリスク(=外的曝露因子)に曝されているかをイメージしながら問診することで,鑑別が絞られる.

◎なぜ目の前の患者がその病気に罹ったのかについて興味をもつことが,問診の幅を広げる(患者に興味をもとう).

発熱:入院患者 松尾 貴公 , 森 信好
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Point

◎発熱性好中球減少症は原因がわからないことが多い.

◎MASCC,NCCNガイドラインなどを参考に,リスク分類を明確に行う.

◎バンコマイシン投与の8条件をしっかり把握して,治療を遅らせない.

発熱:免疫不全者 名取 洋一郎
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Point

◎固形臓器移植患者では,感染症・非感染症の幅広い鑑別が必要である.

◎固形臓器移植患者の感染症診療では,移植からの時期,投与されている免疫抑制薬の聴取が重要である.

◎固形臓器移植患者ではT細胞免疫が阻害されており,さまざまなウイルス感染症のリスクが高い.

発熱:熱傷 牧野 淳
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Point

◎熱傷後に起こりうる感染症は,熱傷創感染,肺炎,中心静脈関連カテーテル感染,尿路感染などである.

◎熱傷創感染は,創表面の細菌数,浸潤の深度や広がり,全身症状の有無などにより分類される.

◎侵襲性感染に対してはエンピリックに広域抗菌薬を選択し,起炎菌と薬剤感受性を基にde-escalationする.

◎熱傷創感染を防ぐためには,早期(5日以内)の外科的デブリードメントと自家皮膚移植が望ましい.

発熱:手術後 櫻井 亜樹
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Point

◎術後患者の発熱では鑑別診断の「型」がある! 感染性・非感染性に分けて系統的に診察・検査を進められるようにしよう.

◎術中所見や人工物(挿入物)に注意しながら,丁寧な病歴聴取・身体診察を心がけよう.

◎Fever workupに加え,患者の臨床所見をもとにフォーカスを絞った検査計画を立てよう.

症候から診断する

意識障害 横田 恭子
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Point

◎意識障害の場合,本人から病歴を聴取できないことが多いので,発見者や家族から,発症様式,随伴症状,既往歴などを効率良く聞き出すことが重要である.

◎外傷,飲酒,内服中断などの,隠れた病歴がポイントとなる場合がある.

◎鑑別疾患は多岐にわたるが,問診・身体所見から鑑別診断を組み立てていく必要がある.

低体温 北野 夕佳
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Point

◎近視眼的に偶発性低体温の診断・マネジメントだけに終始してはならない.

◎低体温をきたしうる病態を「型」としてカテゴリーで記憶し,速やかに鑑別疾患を列挙できるようにする.

◎鑑別疾患さえ挙げられれば,必要な問診・診察・マネジメントは自然に思いつくことができる.

高血糖 林 良典 , 上原 由紀
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Point

◎糖尿病患者は皮膚のトラブルが多い割に,感覚障害があり自覚症状に乏しいため,全身の皮膚所見を細かくチェックする.

◎抗菌薬治療開始後も改善に乏しい場合,CTでの画像検索で気腫性病変の有無を確認する.

◎皮膚軟部組織,腎臓,胆囊などの気腫性病変はとにかくデブリドマンが重要となる.内科的治療だけでは限界があるため,早期から外科に相談しておく必要がある.

低血糖 藤谷 好弘
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Point

◎意識障害の鑑別は,必ず低血糖の否定から始める.

◎成人の非糖尿病患者における低血糖の原因として,薬剤,低栄養,敗血症,肝・腎不全,コルチゾール欠乏,インスリン産生腫瘍などが考えられる.

◎感染症は腎不全・透析患者の死因第2位であり,透析アクセス感染,肺炎,尿路感染,皮膚軟部組織感染などの頻度が高い.

体重減少 松林 沙知 , 森野 英里子
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Point

◎体重減少をきたす疾患は多岐にわたる(悪性腫瘍,消化器疾患,内分泌疾患,精神・神経疾患,感染症など).

◎病歴聴取や身体診察,スクリーニング検査で認められた異常所見にフォーカスして鑑別を進めていこう.

◎感染症の場合,亜急性〜慢性に進行する感染症を想起しよう.

倦怠感 瀧澤 美代子
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Point

◎倦怠感は外来でよく遭遇する漠然とした訴えで,外来患者の約1/5が倦怠感を訴えるという報告もある.

◎倦怠感を,男性は「疲れた」,女性は「落ち込む」「不安」などと表現することがある.

◎倦怠感を訴える患者のうち,1/3は診断がつかない.

◎コモンな原因として,ウイルスや細菌などの感染症,貧血,呼吸器疾患,悪性疾患,うつ病,甲状腺疾患,過労などがある.

頭痛 比嘉 哲史 , 金城 光代
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Point

◎高齢者の新規発症の頭痛では,頭蓋内病変を考える.

◎頭痛とともに全身症状(倦怠感,疲労感,体重減少,発熱)を伴うときは,悪性腫瘍,感染症,膠原病を考える.

◎細菌性髄膜炎,巨細胞性動脈炎は内科緊急疾患であり,鑑別診断に挙がる際には精査を進める前に治療(抗菌薬またはステロイド)の開始を検討する.

呼吸困難 大場 雄一郎
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Point

◎呼吸困難の鑑別診断はさまざまあるが,特に感染症の場合は予後不良な疾患群がある.

◎重症例では気道や呼吸循環の状態評価,胸部身体所見の評価,初期検査を迅速に行う.

◎肺や胸腔の感染症とは限らず,気道や心臓の感染症,敗血症も鑑別診断に挙げる.

食欲低下 梶 有貴
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Point

◎食欲低下といった“low yield”な主訴を鑑別するときは,システムレビューと系統的な身体診察をとろう.

◎患者は「早期膨満感」や「嚥下困難」を「食欲がない」と表現することもあり,適切に主訴を読み替える必要がある.

◎HIVの診療は日々進歩している.HIV診療に苦手意識をもたないでほしい.

下痢 水澤 昌子
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Point

◎下痢の診断の鍵は,患者背景と病歴聴取にある.

◎便培養や抗菌薬投与は適応のある症例のみに行う.

◎集団感染の可能性を含めた公衆衛生的側面に留意して診療にあたる.

四肢の激痛 兒子 真之
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Point

◎鑑別にあたっては,まず病変の部位(血管系,筋肉・皮膚,関節)を絞り込む.

◎血液・生化学検査(特に肝機能),血液培養2セットに加えて,リスクファクターによってはヒト免疫不全ウイルス(HIV)や画像検査を考慮する.

◎激痛を伴うことは少ないが,四肢に劇的な所見をきたす重症感染症として,電撃性紫斑病も忘れない.

転倒 狩野 惠彦
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Point

◎転倒患者を診察する場合,なぜ転倒したかの考察も必要である.

◎転倒の背景に感染症を含めた急性期疾患が潜んでいる可能性を考える.

◎転倒に関連しうる危険因子1つひとつを分析し介入する.

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Point

◎高齢者の体動困難は,症状経過と局所神経症状の有無を軸に鑑別する.

◎感染症は高齢者における体動困難の原因として頻度が高く,高齢者に多い感染症は必ず評価する.

◎そのうえで,疾病以外に高齢者の体動困難につながる原因を探る.なかでも,内服薬や認知機能の確認は必須である.

◎むやみやたらな検査は診療をミスリードする.病歴,身体所見から絞った鑑別疾患に応じて検査を実施する.

病歴から診断する

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Point

◎アジアへの渡航歴のある患者を診たら,“ASIAN BIG 5”を鑑別に挙げる.

◎海外渡航者特有の問診を行い,渡航先・潜伏期間・曝露歴から鑑別を絞る.

◎インフルエンザや細菌性肺炎,尿路感染,感染性・非感染性下痢症などcommonな疾患も常に念頭に置いて診療にあたる.

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Point

◎渡航に関連した疾患および渡航に関連しない疾患に分けて鑑別診断を挙げる.

◎渡航に関連した疾患では,渡航先と潜伏期間を考慮し可能性を評価する.

◎潜伏期が年単位の微生物も存在するため,数年前の渡航歴であっても軽視しない.

南米への渡航歴 北浦 慧 , 岡本 耕
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Point

◎①潜伏期,②症候,③曝露,④重症化/致死率の視点から鑑別を挙げる!

◎南米から帰国後の全身性発熱疾患はデング熱,マラリア,伝染性単核球症,腸チフスがTOP 4を占める!

◎南米からの帰国後に急性の致死的病態となりうる疾患は熱帯熱マラリア,腸チフス,レプトスピラ,紅斑熱,デング出血熱/ショックが代表選手.

淡水への曝露歴 児玉 文宏
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Point

◎さまざまな細菌,ウイルス,原虫,吸虫などが淡水曝露による感染症と関連している.

◎淡水への曝露様式,曝露地域での感染症疫学ならびに流行状況,潜伏期間などの情報が感染症診断に重要である.

◎病歴から感染臓器を容易には特定できない場合,一般細菌培養では診断できない病原体による感染症であることが少なくない.

海水への曝露歴 福地 貴彦
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Point

◎免疫抑制患者において皮膚所見に乏しい四肢痛とバイタルサインの悪化をみたら,壊死性筋膜炎を疑う.

◎壊死性筋膜炎は時間が勝敗を分ける疾患であり,デブリドマンと全身管理,抗菌薬投与を同時に行う.初診時に時間のかかる画像検査を行うべきではない.

◎海水・淡水曝露歴があると抗菌薬の追加投与を要するため,ターゲットを絞って病歴を聴取する.

ネコによる咬傷 村中 絵美里
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Point

◎動物咬傷は“CAT BITES”を用いて漏れのないリスク評価を!

◎ネコ咬傷は穿通創となりやすく,感染ハイリスク! 全例で抗菌薬を予防投与すべし!

◎単純X線で折れた歯やガス像がないことを確認する.

◎破傷風の予防を忘れない.

連載 見て,読んで,実践! 神経ビジュアル診察・1【新連載】

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 「Babinski徴候」─皆さん,この徴候の診かた,実はとても奥が深いんです.

 体が動かしにくい時,どの部分が障害を受けているか考える必要があります.そう,錘体路,末梢神経,筋,神経筋接合部,どこに病変があるのかと…….錘体路障害は,前頭葉の運動野から脊髄前角細胞までのどこが障害されても麻痺をきたします.その錘体路障害をしっかり判断する方法として,「Babinski徴候」があります.誘発の方法にはコツがあります.症例に沿って,Babinski徴候について一緒に学んでいきましょう!

連載 母性内科の「め」 妊婦・授乳婦さんのケアと薬の使い方・2

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症例

 32歳のAさんは妊娠8週を迎えました.会社の大きなプロジェクトが成功に終わり,次の仕事に向けてエンジンをかけたいところでした.しかし,最近何となく調子が悪いことを自覚していました.食事を食べる気がせず,食べても吐いてしまいます.においや食事のイメージだけで胸やけがし,ますます食べる気力が失せてしまいます.水分も1日500mL摂るのが限界です.嘔吐が頻回で,妊娠前より体重も減ってきたことを心配したAさんは,近くの内科クリニックを受診しました.

Aさん:「食欲がなくて……食べても吐いてしまいます」

連載 Inpatient Clinical Reasoning 米国Hospitalistの事件簿・22

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「何なんだ,この急激な肝不全状態は….やはり治療が足りなかったというのか…?」

 予想もしなかった成り行きに,私はただ,呆然とするのみであった….

連載 目でみるトレーニング

連載 心電図から身体所見を推測する・7

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 本連載の第6回までは心臓や電極の位置関係に変化を及ぼす可能性について解説してきたが,今回は身体所見のうち特に聴診の情報を心電図から探っていきたい.

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 近年,CTの発展は目覚ましく,その進歩についていくのもなかなか大変である.本書は,CT診断において我が国を代表する2人の放射線診断医─広島大学の粟井先生と慶應義塾大学の陣崎先生の編集による,最新のCT診断についてまとめられたものである.

 本書の内容を順を追って見てみよう.まずは,基礎編として実際にCTを臨床的に運用あるいは読影するのに必要十分な事項が簡潔に書かれている.CT装置や画像再構成の理論にさほど深く立ち入ってはいないが,臨床医が知っておくべき知識としては十分であろう.さらに,造影剤の体内動態や副作用,安全性の問題,被ばく対策など粟井先生がライフワークとして取り組まれた事項も十分に織り込まれている.

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 一読して,これは現代医学系出版物の明治維新だなと思った.実際,明治維新は少人数から始まった.年齢層も若かった.若き情熱と実行力で世の中を変えたのだ.この本の著者も,メンバーの年齢層は30〜40歳代であり,一般社会的には中年層であるが,医師の世界では比較的若年層だ.しかも情熱と実行力のみならず,ユーモア力と知識,そしてアピール力も素晴らしい.

 内容は症例検討会の実況中継が主体で,それぞれ解説も付けている.厳選されたケースに対する深いディスカッションが展開されているので,とても勉強になる.しかも簡単に読めて勉強になるのは,漫画のノリで書かれているからだ.それに,鑑別診断のアプローチやネモニクスなど,実践力が身につくように工夫されている.

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 診断に,難渋するときがある.

 患者は苦しんでいるものの,検査に目立った異常が出ない急性腹症などは,鑑別が想起されたとしても面倒を伴う.他覚的な所見に乏しい不定愁訴に診断を付けようと試みる際も,疑わなければ糸口にすら辿り着けない.ここには,ある種の技が求められる.臨床にかかわる者は,誰しもこうした際の対処法を身につけていよう.しかし,個人的な経験と勘に頼っている限り,まさにその経験により作られたバイアスの罠にからめとられてしまう.

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55巻6号 (2018年5月)
電子版ISSN:1882-1189 印刷版ISSN:0025-7699 医学書院

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