書評
—粟井和夫・陣崎雅弘 編—最新Body CT診断—検査の組み立てから読影まで
山下 康行
1
1熊本大学大学院生命科学研究部放射線診断学分野
pp.815
発行日 2018年5月10日
Published Date 2018/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225618
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近年,CTの発展は目覚ましく,その進歩についていくのもなかなか大変である.本書は,CT診断において我が国を代表する2人の放射線診断医─広島大学の粟井先生と慶應義塾大学の陣崎先生の編集による,最新のCT診断についてまとめられたものである.
本書の内容を順を追って見てみよう.まずは,基礎編として実際にCTを臨床的に運用あるいは読影するのに必要十分な事項が簡潔に書かれている.CT装置や画像再構成の理論にさほど深く立ち入ってはいないが,臨床医が知っておくべき知識としては十分であろう.さらに,造影剤の体内動態や副作用,安全性の問題,被ばく対策など粟井先生がライフワークとして取り組まれた事項も十分に織り込まれている.
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