臨床外科 70巻8号 (2015年8月)

特集 大腸癌腹腔鏡手術の新展開—Reduced port surgeryからロボット手術まで

  • 文献概要を表示

 大腸癌に対する腹腔鏡手術が全国で広まっている中,これまでの手技をさらに発展させた新たな手技が注目されている.これらには,単孔式手術,Reduced port surgery,あるいは経肛門からの腹腔鏡手術のデバイスを用いたアプローチ,さらにはロボット手術などが含まれる.しかし,これらの手技は必ずしも広く標準化される段階には至っておらず,施設により,あるいは術者により様々な工夫がなされ施行されているのが現状である.本特集では,こうした手技の実臨床での応用をめざして,そのコツ,注意点,問題点などを解説していただいた.

  • 文献概要を表示

【ポイント】

◆reduced port surgeryはmulti port surgeryに比べ技術的に難度が高く,習熟した術者が,慎重に症例を選択して行うべきである.

◆右側結腸切除の手術手順はmulti port surgeryとほぼ同様である.

◆牽引により胃結腸静脈幹の結腸静脈枝が裂けて出血する危険を回避するために,早期に結腸静脈枝を確認して切離したほうがよい.

◆十二指腸水平部尾側の回結腸動脈起始部は有用なランドマークで,ここで上腸間膜静脈の前面を剝離・同定することは,surgical trunkの郭清を安全に行うために重要である.

  • 文献概要を表示

【ポイント】

◆直腸癌に対するreduced port surgery(RPS)は従来の多孔式腹腔鏡手術と比較し,さらなる低侵襲性と整容面の向上が期待できる術式である.

◆直腸癌に対する腹腔鏡手術の恩恵の一つである拡大視効果は,RPSによって犠牲となる可能性があり,留意されるべきである.

◆細径鉗子や人工肛門造設予定部の創を利用するなどのRPSは,比較的高難度手術である直腸癌に対する腹腔鏡手術においても導入が容易であり,手術の質も保たれ,かつ侵襲や整容面での向上が期待される.

  • 文献概要を表示

【ポイント】

◆臍部,ドレーン挿入予定部,人工肛門造設予定部を利用したReduced port surgeryは,手術操作も整容性も担保した術式の一つである.

◆sealing deviceを用いた中間位での血管処理,手順の定型化により手術時間の短縮が可能となる.

◆狭骨盤,肥満症例など骨盤内操作が困難な場合,肛門側からのPushback methodが有効である.

  • 文献概要を表示

【ポイント】

◆conventionalな腹腔鏡手術と比べreduced port surgeryは整容性には優れるが,手術操作には制限があり難易度が高くなる.

◆通常鉗子の代わりに細径鉗子を利用することにより,手術操作の制限を受けずに,conventionalな腹腔鏡手術と同様の手術内容とreduced port surgeryに匹敵する整容性を達成できるかもしれない.

  • 文献概要を表示

【ポイント】

◆腹腔鏡下直腸手術にreduced port surgery(RPS)の範疇であるnatural orifice specimen extraction(NOSE)の手法を取り入れ,より低侵襲手術となるよう工夫した.

◆病変を経肛門的に摘出することで腹壁の切開創をなくし,さらには腹壁のポート数を減らし,サイズも細径化することで侵襲を軽減した.

◆縫合不全を回避するためには,肛門外へ引き出した口側腸管の血流保持と,病変摘出後の開放された直腸断端の確実な閉鎖を行うことが重要である.

  • 文献概要を表示

【ポイント】

◆内・外肛門括約筋は解剖・発生学的に分離できるため,直腸は直腸周囲脂肪織とともに全直腸間膜切除(TME)の層で剝離し,パーツのように切除できる.

◆経肛門的に切除予定郭清領域および腸管を体外に誘導するためにS状結腸間膜を切開してS状結腸を直線化する.

◆経肛門的に切除する大腸を体外に誘導したうえで直視下に切除・再建するため,腹壁の切開創を必要としない(腹部操作に関して完全腹腔鏡下操作が可能).

  • 文献概要を表示

【ポイント】

◆従来の腹腔側から行われてきたTMEを会陰側より逆行性に内視鏡下に行う手術はTAMIS-TMEとして提唱され,近年その安全性と有用性が示されるようになった.

◆TAMIS-TMEでは,従来のTMEとは異なる独特の解剖認識がある.特に前壁剝離における直腸尿道筋とデノビエ筋膜の認識は特徴的である.

◆TAMISには今後解決すべき問題点もあるが,通常の腹腔鏡手術では視野展開が難しく剝離操作に難渋する,高度肥満例や巨大子宮筋腫保有例などの直腸癌における有用な術式として期待される.

  • 文献概要を表示

【ポイント】

◆直腸癌は,低侵襲手術の実践に向けてロボット手術の有用性の発揮される領域の一つとして期待されている.

◆ロボット手術は,手技的には従来の腹腔鏡下手術と変わらない部分もあるが,独特の操作も多い.

◆ロボット手術の実践に際しては,その特徴を十分に理解し,安全に施行するように最大限の注意が必要である.

  • 文献概要を表示

はじめに

 肝切除は肝臓がんに対する唯一の根治的治療法として広く普及しているが,実際には現在でも危険性の高い手術である.肝切除を安全確実に実施するためには,流入および流出血行の適切なコントロールが不可欠であり,高崎らが提唱した「肝外グリソン鞘一括先行処理による解剖学的切除(Glissonean pedicle transection method)」1,2)は理想的で,腫瘍学的にも優れている.しかし,その手技はいまだ定型化されているとは言いがたい.「肝外グリソン鞘一括先行処理」の手技を定型化するためには,レネック被膜の存在とその外科的意義を理解することがきわめて重要であり,それによりあらゆる肝切除の安全性と根治性が確立されるものと期待される.本稿では,レネック被膜の概念と,それに基づいた肝外グリソン鞘確保の手技を中心に解説する.

  • 文献概要を表示

はじめに

 日本では,血液が必要な際には血液センターに依頼すると,いつでも必要な血液量が確実に供給される制度が確立されている.また,医療において欠かすことのできない輸血用血液は,すべて善意による献血によって供給されている1).そこで,日本における献血と供給の現状について紹介する.

病院めぐり

  • 文献概要を表示

 マツダ病院は中国・四国地方最大の地方中核都市である広島市の東部に位置しています.ここ広島は世界文化遺産である厳島神社(宮島)や原爆ドームが有名ですが,広島東洋カープ,サンフレッチェ広島などの本拠地でもあります.温暖な瀬戸内海気候のもと,過ごしやすい地域です.

 当院は昭和16年にマツダ株式会社(当時の東洋工業)の附属医院として発足し,昭和36年に現在の位置に150床の病院を竣工しました.建設当時は東洋一の病院と称され,多くの見学者が来院したそうです.その後,昭和60年までに300床に増床,平成11年に広島県内唯一の日帰り手術センターを開設し,平成15年には広島地区でいち早く電子カルテを導入しました.平成24年に現在の新入院棟が完成,さらに外来棟の改修整備を行い,日帰り手術センター,外来化学療法室をリニューアルしました.現在,病床数270床,20診療科,常勤医師48名,総職員約500名の,患者さんにも職員にも快適な急性期病院(DPC対象,7対1看護体制,救急指定,日本病院機能評価機構認定)です.広島市東部の基幹病院として地域医療に貢献することをモットーに,企業立病院でありながら一般患者さんが外来で85%,入院では95%を占めています.教育面では,臨床研修病院の指定を受け毎年4名の初期臨床研修医のほか,広島大学の医学生や看護・理学療法の学生実習,最近では中高生の職業体験も受け入れています.

図解!成人ヘルニア手術・3 忘れてはならない腹壁解剖と手技のポイント

クーゲル法 上村 佳央
  • 文献概要を表示

■ 一般外科医がヘルニア手術に対するときの心構え

 近年,消化器外科の手術手技は標準化され,各施設でそれほど大きな手技の差は認められなくなっている.一方,鼠径ヘルニアの手術手技に関しては様々な種類があり,標準化される方向にはない.その理由として,鼠径ヘルニア手術には職人芸的な要素が残っていて,ヘルニアが脱出しているヘルニア門を閉鎖するという点では方針は決まっているが,そのアプローチ,使用するメッシュの種類,麻酔法などに各術者の「こだわり」があるためと考えられる.

 しかしながら,どの手技を選択するにしても治療の大原則は,①確実な治療で再発を防止すること,②術後合併症,特に慢性疼痛の発生を防止すること,である.その対策として大切なことは,①に対してはヘルニア門の正確な確認とその閉鎖であり,それによって見逃しを含む再発の防止にもつながると考える.次に②に対しては,慢性疼痛を引き起こす原因となる神経の確実な温存にある.これらのことを実践するには,やはり鼠径部の解剖を繰り返し確認して理解することが重要と考える.

具体的事例から考える 外科手術に関するリスクアセスメント・5

  • 文献概要を表示

 外科手術の際,主に執刀直前に実施されるタイムアウトは,患者・部位誤認の防止なども含め,さまざまな確認のために実施されているが,タイムアウトを実施しない,あるいは実施してもインシデント・アクシデントが発生しており,実施方法,確認内容,実施タイミングなど,さまざまな課題があると思われる.本稿では,日本医療機能評価機構の「医療事故情報収集等事業」の公開データ検索1)を用いて,外科手術におけるタイムアウトに関連して発生した事例を抽出し,発生概要,発生要因と再発防止策について検討した.

  • 文献概要を表示

要旨

症例は76歳,男性.20年以上前に関節リウマチと診断され,5年前からメトトレキサートを内服していた.C型慢性肝炎の合併のため,腹部超音波検査を施行したところ,肝S6に径2 cmの境界明瞭な低エコー腫瘤が指摘された.腹部CT,MRIにて高分化型肝細胞癌と診断し,肝部分切除術を施行した.病理検査では,免疫染色の結果からdiffuse large B cell lymphomaが疑われたが,既往歴からメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患と診断した.本疾患の罹患者は85%が関節リウマチ患者であり,その治療に用いるメトトレキサートの内服が関連しているとされる.内服中止により寛解が得られることがあり,治療方針の決定に本疾患の診断は重要となる.肝単発で発症した症例はきわめて稀であり報告する.

  • 文献概要を表示

要旨

症例は69歳,女性.強皮症にて当院内科通院中に盲腸癌を指摘され,腹腔鏡下回盲部切除術を施行した.術後,強皮症による腸管蠕動運動障害のため偽性腸閉塞症を発症し,保存的に軽快はしたものの,食事摂取が安定するまでに長期入院を要した.近年,強皮症においては,一般人と比較し有意差をもって悪性腫瘍の合併を認めるとの報告が散見され,その頻度は,本邦において4.0〜14.9%と報告されている.また,強皮症では,消化管固有筋層の萎縮とその間隙の線維化などにより腸管の蠕動運動が低下しており,消化管の術後は注意が必要である.今回,われわれは強皮症に合併した盲腸癌に対して腹腔鏡下回盲部切除術を施行した1例を経験したので報告する.

  • 文献概要を表示

要旨

症例は58歳,男性.黄疸のため入院となった.ERCPを施行し,下部胆管閉塞部の擦過細胞診でclass Ⅴの診断を得た.その後膵炎を発症し,造影CTで膵を取り囲む囊胞性病変を認めwalled-off necrosis(WON)が疑われた.ERCP後104日に胆管癌に対して手術を施行した.囊胞を切開すると内部は壊死物質であった.膵周囲の線維化のため手術操作に難渋したが膵頭十二指腸切除術(PD)を施行した.術後,囊胞切開部の膵液瘻から二次的な膵管空腸吻合部縫合不全を認めたが慎重なドレーン管理により改善し,術後70病日に退院した.ERCP後膵炎にWONを合併したPDでは術前に十分な計画を立て,慎重な術後経過観察が肝要である.

  • 文献概要を表示

要旨

症例は33歳,女性.小児期からの20回以上の骨折歴,青色強膜,低身長(110 cm),家族歴のない弧発性であることから,Ⅲ型の骨形成不全症と診断されていた.健診で心雑音を指摘,心臓超音波検査で大動脈弁閉鎖不全症と診断され,手術目的に紹介された.呼吸機能検査で肺活量の低下を認め,著明な胸郭変形を伴っていた.術中に脆弱な組織が原因と思われる易出血性を認めたが,大動脈弁置換術(On-X® 19 mm)などを施行しえた.術直後に人工弁周囲逆流が出現したが,術後7年以上経過した現在まで心不全などの合併症は認めていない.骨形成不全症に心臓手術を行った報告はみられるが,重症のⅢ型にて7年生存の症例は稀であり,文献的考察を加え報告する.

  • 文献概要を表示

要旨

症例は64歳,女性.原因不明の膵炎を繰り返すため当科へ紹介された.MRCPで体部主膵管狭小化と尾側膵管の拡張および仮性囊胞を認め,また,頭部主膵管の走行が下部胆管と交差し,膵管非癒合の合併が疑われた.ERCPでは副乳頭が腫大し,同部からの造影では背側膵管のみ造影され,造影剤の排出不良も認められた.以上より,膵管非癒合が膵炎の原因と考えられ,内視鏡的副乳頭切開術を施行した.治療後約5年経過した現在も,膵炎の再発は認められていない.原因不明の膵炎を診療する際には,膵管非癒合を念頭に入れる必要があり,膵管非癒合が膵炎の原因と診断されれば,膵炎の再発および膵機能維持のため内視鏡的副乳頭切開などの積極的治療が必要である.

  • 文献概要を表示

要旨

症例は74歳,男性.左側腹部の腫瘤を指摘され当院を受診した.膀胱前腔から発生した軟部組織腫瘍の診断で手術を施行した.病理組織学的に紡錘形-楕円形-類円形細胞が束状に増殖し,免疫組織化学染色でCD34がびまん性に陽性であったことより,孤立性線維性腫瘍(solitary fibrous tumor)と診断された.術後約半年の検査で膀胱腹側に不整形腫瘤を認め,局所再発の診断で切除した.さらに約1年後,肺・腹腔内に多発転移を認めた.現在パゾパニブを投与中で,一部縮小を認めている.孤立性線維性腫瘍は比較的稀な腫瘍で,外科的切除が原則とされている.化学療法の有効性は確立されていないが,パゾパニブは選択肢の1つになりうると思われた.

  • 文献概要を表示

要旨

良性疾患である下肢静脈瘤に対する手術治療においては,可能な限り合併症を減らすことが重要と考えられる.症例は61歳の女性.大伏在静脈系の下肢静脈瘤に対して高位結紮術を施行した.術1年後に下肢浮腫の再発を認め,精査にて総大腿動脈の分枝より高位結紮にて切除した大伏在静脈の断端に至る動静脈瘻を認めた.残存する大伏在静脈の切除および動静脈瘻の閉鎖を外科的に行った.下肢静脈瘤に対する高位結紮術後に動静脈瘻を生じることは非常に稀であるが,合併症の1つとして考慮する必要があると思われた.

1200字通信・81

やぶの復活 板野 聡
  • 文献概要を表示

 お医者様に「やぶ」はご法度とお叱りを受けるかもしれませんが,これはお蕎麦屋さんのお話ということでご勘弁を頂きます.

 2013年8月号に書きましたが,東京は神田淡路町の「やぶそば」さんが火事に遭われ,しばらくお休みされていました.私は,その火事の少し前にお邪魔していただけに,大変驚いたことでした.その後,早い復活を願い,復活されたらすぐにでもお伺いしようと思っていたのですが,なかなか再開の情報を手に入れられないままでいたのが実際でした.

ひとやすみ・127

人生の先達 中川 国利
  • 文献概要を表示

 人は幼き頃より種々の夢を見,厳しい現実にたじろぎながらも夢を追い求め続けるものである.そしてその時々に理想とする人物を設定し,少しでも近づこうと努力を重ねる.

 私の両親は教師を務めていた.教え子らにいつまでも慕われ,父兄からも尊敬される親を身近に接し,幼き頃は教師になりたいと思ったものである.しかし,親が教師であるが故に,いつも「良い子」を演じなくてはならない負担を子供ながらに感じた.長じて高校生になると,時は高度経済成長時代であった.そして世界的な建築家・丹下健三のように,巨大公共施設や超高層ビルを設計したいと思った.一方,テレビ連続ドラマ「ベン・ケーシー」が高視聴率で,人の命を救う医療に関心を持った.そして医学部に進学した.

昨日の患者

  • 文献概要を表示

 永年外科医を務めていると,患者さん,そしてその家族との付き合いが生まれる.公私のけじめも必要であるが,仕事を介して触れ合った縁を大切にすることにより,人生がより豊かになる.

 我が家の居間に,平山郁夫画伯が描いたシルクロードシリーズのカレンダーを30数年来掲げている.カレンダーは毎年,元患者さんであったMさんの家族が送ってくれる.Mさんは私が大学病院勤務時代に受け持った患者さんで,当時40歳代半ばで自営業を営んでいた.肝硬変症による食道静脈瘤に対して,脾臓摘出を伴う食道離断術を施行した.術後の経過は良好で,私が大学病院を離れてからも転勤先の病院に通院してくれた.しかし,肝硬変が進行し,6年後に死亡した.そして奥さんと高校生,中学生,「おチビさん」と呼んで可愛がった小学生の3人の子供が取り残された.働き盛りで,しかもいまだ幼い子供らを残して逝かざるをえなかったMさんの気持ちを思うと,胸が張り裂ける思いがした.

--------------------

バックナンバーのご案内

あとがき 渡邉 聡明
  • 文献概要を表示

 今回の特集は,「大腸癌腹腔鏡手術の新展開—Reduced port surgeryからロボット手術まで」です.本邦でロボット手術が導入されて以来,すでに十年以上が経過しています.現在のロボット手術は,da Vinci Surgical Systemにより行われていますが,da Vinci Surgical Systemも年代ごとに変遷を遂げてきました.そして,手術に大きな変化ももたらしてきました.現在の直腸癌に対するロボット手術の一つの問題点として,アームの干渉があります.骨盤内の操作を行う際に,体外のアームが干渉して鉗子の動きに支障をきたすことが問題となっています.これを回避するために,ポートサイトをどこに決定するかが重要なポイントとなっています.あるいは,da Vinci本体をどこから,あるいはどの方向からドッキングするかが重要なポイントとなっています.こうした取り組みを介して,できるだけスムースな作業ができるような動作環境を作っているのが現状です.このような状況の中,先日,最新のシステムであるda Vinci Xiを操作する機会を得ました.まだ日本に導入されたばかりのシステムですが,その改良点には驚きました.これまでのアームに比べてアームが細くなったり,アームの可動範囲が広くなったり,多くの改良点が見られました.そして狭い骨盤内の操作をしようとする時のアームの干渉が,以前に比べて非常に少なくなっているということも体感しました.技術の革新というものが,実際の手術に与える影響がいかに大きいかを改めて認識しました.従来の器械で苦労して築き上げてきた様々な工夫あるいは取り組みが,ある意味では必要なくなってしまいます.ユーザーから見れば便利な方が良いわけですが,苦労して築き上げたノウハウの意味がなくなるというのは寂しい話でもあります.でも器械が広く普及していくためには必要不可欠なことでしょう.デバイスの改良というものが,いかに大きな意味を持つかということをしみじみと感じた次第です.

基本情報

03869857.70.8.jpg
臨床外科
70巻8号 (2015年8月)
電子版ISSN:1882-1278 印刷版ISSN:0386-9857 医学書院

文献閲覧数ランキング(
3月30日~4月5日
)