Japanese
English
臨床報告
強皮症に合併した盲腸癌に対して腹腔鏡下回盲部切除術を施行した1例
A case of cecal cancer with systemic sclerosis treated with laparoscopic ileocecal resection
代市 拓也
1
,
川本 潤
1
,
石神 恵美
1
,
杉本 貴史
2
Takuya YOICHI
1
1佐々木研究所附属杏雲堂病院消化器外科
2佐々木研究所附属杏雲堂病院消化器肝臓内科
キーワード:
強皮症
,
悪性腫瘍
,
大腸癌
,
偽性腸閉塞症
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
強皮症
,
悪性腫瘍
,
大腸癌
,
偽性腸閉塞症
,
腹腔鏡下手術
pp.1021-1025
発行日 2015年8月20日
Published Date 2015/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210850
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要旨
症例は69歳,女性.強皮症にて当院内科通院中に盲腸癌を指摘され,腹腔鏡下回盲部切除術を施行した.術後,強皮症による腸管蠕動運動障害のため偽性腸閉塞症を発症し,保存的に軽快はしたものの,食事摂取が安定するまでに長期入院を要した.近年,強皮症においては,一般人と比較し有意差をもって悪性腫瘍の合併を認めるとの報告が散見され,その頻度は,本邦において4.0〜14.9%と報告されている.また,強皮症では,消化管固有筋層の萎縮とその間隙の線維化などにより腸管の蠕動運動が低下しており,消化管の術後は注意が必要である.今回,われわれは強皮症に合併した盲腸癌に対して腹腔鏡下回盲部切除術を施行した1例を経験したので報告する.
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