Japanese
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臨床報告
骨形成不全症に併発した大動脈弁閉鎖不全症の術後長期生存の1例
A long-term survival case of aortic valve regurgitation associated with osteogenesis imperfecta successfully treated with aortic valve replacement
笠原 桂子
1,2
,
入江 博之
2
,
手嶋 英樹
2
,
田井 龍太
2
,
佐野 俊和
2
,
池淵 正彦
2
Keiko KASAHARA
1,2
1京都大学医学部附属病院消化管外科
2近森病院心臓血管外科
キーワード:
骨形成不全症
,
大動脈弁置換術
Keyword:
骨形成不全症
,
大動脈弁置換術
pp.1032-1036
発行日 2015年8月20日
Published Date 2015/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210852
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要旨
症例は33歳,女性.小児期からの20回以上の骨折歴,青色強膜,低身長(110 cm),家族歴のない弧発性であることから,Ⅲ型の骨形成不全症と診断されていた.健診で心雑音を指摘,心臓超音波検査で大動脈弁閉鎖不全症と診断され,手術目的に紹介された.呼吸機能検査で肺活量の低下を認め,著明な胸郭変形を伴っていた.術中に脆弱な組織が原因と思われる易出血性を認めたが,大動脈弁置換術(On-X® 19 mm)などを施行しえた.術直後に人工弁周囲逆流が出現したが,術後7年以上経過した現在まで心不全などの合併症は認めていない.骨形成不全症に心臓手術を行った報告はみられるが,重症のⅢ型にて7年生存の症例は稀であり,文献的考察を加え報告する.
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