臨床皮膚科 67巻4号 (2013年4月)

連載 Clinical Exercise・68

Q考えられる疾患は何か? 大坪 紗和
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症例

患 者:67歳,男性

主 訴:両下腿の軽度圧痛を伴う結節

家族歴:特記すべきことなし.

既往歴:糖尿病,心筋梗塞

現病歴:初診の3か月ほど前から両下腿に径1~2cmほどの赤褐色結節が出現し,近医で抗生剤,抗真菌剤,ステロイド外用治療したがさらに増大した.薬剤歴として約10年前からブロムワレリル尿素を含む市販の鎮痛剤を大量に内服していた.

現 症:右下腿に1か所,左下腿に2か所,径2.5~5.0cmの表面疣贅状隆起,暗赤色~褐色の厚い痂皮をつけた境界明瞭な結節を認め,周囲に紅斑を伴っていた(図1).

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要約 日齢0日,女児.出生時より四肢に水疱と落屑がみられたため当院小児科に入院し,皮膚症状について当科を受診した.初診時,四肢,腋窩を中心として1cmまでの緊満性水疱と落屑性紅斑が集簇あるいは列序性にみられた.水疱部の病理組織学的検査で,好酸球・好中球を含む表皮内水疱と表皮の海綿状変化がみられ,真皮浅層にも好酸球・好中球が浸潤していた.末梢血では好酸球増多(3,470/μl)がみられた.遺伝子検査で患児にNEMO遺伝子exon 4-10の欠失がみられたが,両親に遺伝子異常はみられず,色素失調症の孤発例と診断した.合併症として,眼底検査で網膜周辺部の血管に蛇行・走行異常がみられた.水疱が痂皮化したのち色素沈着と褐色斑が出現し,徐々に退色した.1歳6か月現在,癒合歯と脱毛斑がみられる.新生児が列序性の水疱や紅斑を呈した場合,色素失調症も念頭に置いて精査することが合併症の早期診断と治療につながるため有益であると考えた.

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要約 25歳,男性.初診の約2年前より蚊に刺されると,発熱,局所の腫脹・硬結・潰瘍を認めるようになった.CT検査では頸部リンパ節腫脹と肝脾腫を認め蚊刺過敏症と診断した.また抗VCA-IgG抗体640倍,抗EBNA抗体320倍,EBV-DNA量7.1×104copies/μg DNAといずれも高値で慢性活動性EBウイルス感染症と診断した.末梢血CD56CD94細胞は29.3%でNK細胞増多症も認めた.さらに蚊唾液腺抽出物に対してTh2細胞の顕著な増殖反応が確認された.なお,activation-induced cytidine deaminaseの発現もみられ,発癌の可能性を含め今後の注意深い経過観察が必要と考えられた.

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要約 52歳,男性.アレルギー性鼻炎の既往があるが喘息の既往はない.初診2か月前より軀幹四肢に掻痒を伴う紅色丘疹が出現し,一部は環状の浸潤性局面を呈した.病理組織像では著明な好酸球浸潤とフィブリノイド変性を伴う壊死性血管炎を認め,血液検査では好酸球増多,PR3-ANCAの上昇がみられた.多発性単神経炎のほかに他臓器症状はなく,皮膚に限局したPR3-ANCA陽性のアレルギー性肉芽腫性血管炎と診断した.プレドニゾロン40mg/日の内服で加療したが減量に伴い再燃を繰り返すためシクロホスファミドパルス療法500~1,000mg/m2/月を併用し,その後,皮疹の再燃はない.文献的に,MPO-ANCA陽性のアレルギー性肉芽腫性血管炎は治療に抵抗性を示しステロイドに加え免疫抑制剤の投与が必要となることが多いとされている.自験例のようなPR3-ANCA陽性例でもステロイド治療に抵抗性であることを念頭に置くべきである.

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要約 61歳,男性.喘息の既往あり.2か月前より関節痛,下腿しびれを自覚した.数日前より背部,下腿,足背に紫斑が出現した.病理組織にて好中球と好酸球を混じ,膠原線維の変性を伴う肉芽腫性炎症を認めた.MPO-ANCA陽性で,腎障害と心病変を合併した.Churg-Strauss症候群と診断後,プレドニゾロン1mg/kg/日で治療を開始したが,投与2日目に血痰と肺浸潤影が出現し,呼吸不全を起こしたためステロイドパルス療法(メチルプレドニゾロン1g/日を3日間)を施行した.Churg-Strauss症候群のMPO-ANCA陽性例では比較的好中球浸潤が多く,腎炎を伴うなど顕微鏡的多発血管炎に似た臨床像を呈することが特徴である.また,血管炎症状発症早期には病理組織学的に明らかな血管炎・血管外肉芽腫形成は確認できないことが多い一方,好酸球を混じた肉芽腫性炎症像が早期診断に重要である.

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要約 39歳,女性.発熱を伴う蕁麻疹のため前医にて抗アレルギー薬,アジスロマイシン,セフトリアキソン,塩酸クリンダマイシンにより治療を開始された.しかし,発熱,CRP(15.5mg/dl)とフェリチン(8,703ng/dl)高値,肝機能障害は持続し,関節痛も生じた.当院初診時,四肢,体幹にびまん性の浮腫性紅斑を認め薬疹を疑い,薬剤中止のみで経過をみたところ速やかに症状は改善した.被疑薬のパッチテストで塩酸クリンダマイシンに陽性,同薬の内服テストで12時間後に浮腫性紅斑の誘発をみた.自験例は成人Still病の診断基準を満たしていたことより鑑別に苦慮したが,治療経過および皮膚試験・誘発試験により塩酸クリンダマイシンによる薬疹と診断した.塩酸クリンダマイシンの作用機序を踏まえ,薬剤投与がサイトカイン過剰産生を惹起し,成人Still病様病態を引き起こしたのではないかと考えた.

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要約 16歳,男性.2010年,近医皮膚科で尋常性乾癬と診断された.2011年2月,インフルエンザ罹患後に発熱し,全身に膿疱が出現した.シクロスポリン5mg/kg/日を開始されたが解熱せず,膿疱の新生が続くため,当科を紹介された.臨床および病理組織学的所見より汎発性膿疱性乾癬と診断した.シクロスポリンを中止し,プレドニゾロン(PSL)0.6mg/kg/日を投与したところ,いったん解熱し,皮疹の改善を認めた.しかし入院8日目より発熱とともに膿疱が全身に多発した.PSLを漸減,中止し,インフリキシマブ(IFX)300mg(5mg/kg/日)を開始した.投与14週目でPASI改善率75%を達成したが,4回目のIFX投与後4週目頃より再び発熱,膿疱が全身に多発した.PSL内服を再開し,29週目に1週間前倒しでIFXの投与を行ったところ,症状は改善した.その後,PSLを漸減し5mg/kg/日で投与およびIFX投与の継続で症状は安定している.

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要約 55歳,女性.掻痒の強い紅斑がほぼ全身に拡大し,下肢の筋力低下や筋肉痛が出現した.筋原性酵素の上昇(CPK 299IU/l,アルドラーゼ9.1IU/l),筋電図で筋原性変化を認め皮膚筋炎と診断した.軽度の呼吸困難を伴っており,胸部CTで縦隔腫瘤およびリンパ節腫脹を認め,生検にて胸腺癌(T3N2M0 stage Ⅳ)と診断した.プレドニゾロン30mg/日の内服を開始し,皮疹は改善した.また胸腺癌に対しては化学療法(シスプラチン110mg/body+エトポシド140mg/body,div)を施行し,腫瘍は不変だがリンパ節腫脹や大動脈周囲の異常陰影は概ね消失した.胸腺癌を合併した皮膚筋炎は,自験例を含め国内外で計19例であった.近年同定された抗155/140抗体は筋炎特異的自己抗体であり,その陽性例で高率に悪性腫瘍の合併を認めると報告されており,自験例でも陽性であった.今後これら自己抗体の測定が,合併症や予後を推測するうえで重要となっていく可能性がある.

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要約 46歳,女性.5年ほど前から両下腿などに瘙痒を伴う丘疹が出現した.近医にて抗ヒスタミン薬内服やステロイド外用などで加療されたが難治であった.初診時両膝部,臀部などに小豆大の一部中心臍窩を伴う瘙痒性の皮膚色丘疹が線状または環状に配列していた.一部皮疹は潰瘍を伴っていた.空腹時インスリン値10.7μIU/ml(正常値:1.1~9.0)と軽度高値を示し,75g OGTT検査では耐糖能異常のパターンを示した.病理組織像では膠原線維の経表皮排泄像を認め,真皮乳頭層にCD68陽性組織球が集簇し,同部位にムチンが沈着していた.インスリン抵抗性および掻破による機械的刺激,さらに真皮上層での肉芽腫の存在が本症の発症に関与したと考えた.

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要約 症例1:72歳,男性.15年ほど前より両手背から前腕にかけ常色の小結節が出現し徐々に増数した.掻痒などの自覚症状はなかった.15年の経過の中で自然消退はなく,全身への拡大もなかった.症例2:66歳男性.左前腕に透析のシャントがあり,テープや消毒による接触皮膚炎やシャントトラブルで周囲の静脈の強い怒張がみられていた.2年前より左前腕に掻痒を伴う常色ないし黄白色の丘疹が出現し増数した.同様の皮疹は右前腕にはなかった.2例とも病理組織学的に真皮上層に境界明瞭なアルシアンブルー染色(pH2.5)にて青染するムチンの沈着を認めた.甲状腺機能異常などムチン沈着をきたすような基礎疾患を認めず,特徴的な臨床像から丘疹性ムチン沈着症の1型acral persistent papular mucinosis(APPM)と診断した.文献を踏まえ,炎症に伴い局所的にサイトカインが作用したことによりヒアルロン酸合成酵素発現が亢進し,APPMが生じたと推察した.

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要約 22歳,女性.初診の4か月前より,つま先立ちを頻回に行う長時間の立ち仕事を始めた.その1か月後より,両母趾後爪郭部に有痛性発赤,腫脹が出現し,近医にて内服抗菌薬で加療を受けたが軽快しないため,当科を受診した.初診時臨床所見では,両母趾後爪郭部の発赤腫脹とともに,爪甲の黄白色調肥厚,近位縁の上位への偏位,横溝形成がみられた.Retronychiaと診断し,爪甲除去術を施行したところ,両母趾爪甲下に数層の新生爪甲の形成がみられた.術後,後爪郭部の発赤,腫脹は軽快し,正常な爪甲の伸長を認めた.Retronychiaの原因としては外傷が多く,治療は爪甲除去術が有効である.難治性の後爪郭炎の鑑別の1つとして重要である.

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要約 症例1:77歳,男性.左前額部の外傷後,同部位に紅色結節と左下顎リンパ節膿瘍が出現した.膿汁からNocardiaが培養され,切開排膿と塩酸ミノサイクリンの内服により治癒した.症例2:79歳,男性.右前腕の外傷後に紅色結節が出現し,生検組織からNocardiaが培養され,ST合剤の内服により治癒した.症例3:85歳,男性.外傷の既往なく左手関節伸側に紅色結節が出現した.生検組織からNocardiaが培養され,外科的切除とST合剤の内服により治癒した.自験例は3例ともに免疫低下を示唆する既往歴のない75歳以上の高齢者であり,分離菌株は生化学的性状と16S rRNA遺伝子の塩基配列からNocardia brasiliensisと同定された.本邦の皮膚ノカルジア症の報告は1995~2011年に自験例を含め197例あり,原因菌種はN. brasiliensisが最も多く約半数を占め,65歳以上の高齢者に多かった.

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要約 症例は60歳,男性.初診1年前に骨髄異形成症候群と診断され,加療中であった.2010年5月,食欲不振と全身倦怠感が出現し,血圧低下,好中球減少,貧血を認め,CRP 29.4mg/dlと上昇し敗血症性ショックの疑いで入院した.入院時,体幹,四肢に鶏卵大までの中央に黒色痂皮を付着し,周囲に紅暈を伴う潰瘍を多数認めた.組織培養で黄色ブドウ球菌陽性で壊疽性膿瘡と診断し,セフトリアキソンナトリウム水和物2g/日点滴と精製白糖ポピドンヨード外用にて軽快した.3か月後,全身倦怠感,発熱と出血傾向を認め,好中球は176/μlと減少し,Hbは6.6g/dlへ低下したため再入院したが,右背部に前回同様の皮疹がみられた.病理組織では真皮全層に及ぶ壊死と,真皮下層に細菌塊を認めた.組織培養にて黄色ブドウ球菌陽性で,壊疽性膿瘡再発と診断した.本症起炎菌の多くは緑膿菌で,黄色ブドウ球菌は稀である.免疫不全状態を基礎に生じるため,本症を診察した際は早急な全身状態評価と治療開始が必要である.

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要約 57歳,男性.約1年前左頰部に生じた左頰皮下結節が徐々に増大,圧すると悪臭のある排膿があった.受診時,鼻背左側から左頰部に,黒色の開口部を伴う20×9mmの連珠状で下床と可動性のある皮下結節を認めた.病理組織学的には,真皮内に小型で好塩基性の基底細胞様細胞が大小の胞巣を形成し増殖しており,最外層は柵状配列を呈し,周囲の間質との間には裂隙形成を認めた.腫瘍細胞はBer-EP4陽性,Bcl-2陽性,CK19陰性であり,この腫瘍は基底細胞癌(basal cell carcinoma:BCC)と診断した.これに隣接して,層状の角質物質を容れる囊腫構造がみられた.連続切片を作成したが両者に連続性はなく,角質囊腫は腫瘍胞巣外に存在し,毛包漏斗部類似の構造を認めなかったため,keratotic BCCやinfundiblocystic BCCは否定し,皮下に腫瘤を形成したBCCと粉瘤の併存例と考えた.臨床的に粉瘤が疑われても,切除後に組織学的な確認が必要である.

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要約 49歳,男性.初診1年前より背部,左大腿部に紅色腫瘤が出現し,前医で切除され,pseudolymphomaと診断された.切除8か月後に左大腿に同様の紅色腫瘤が再度出現したため当科を受診した.病理組織像では反応性の胚中心があり,マントル帯の外側に腫瘍細胞の増殖がみられ,真皮浅層から深層にかけて,シート状に形質細胞を主体とした密な細胞が浸潤していた.遺伝子検査にてH鎖JH領域の遺伝子再構成を認め,形質細胞への分化が顕著な皮膚原発濾胞辺縁帯B細胞リンパ腫(MALTリンパ腫)と診断した.全身検索にて臓器浸潤はなかった.自験例では形質細胞が目立ったため,pseudolymphoma,皮膚形質細胞増加症,原発性皮膚形質細胞腫との鑑別が必要であった.細胞の浸潤様式,単クローン性であることが重要な鑑別点である.

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要約 63歳,男性.2010年1月心窩部痛が出現し,精査の結果,T4N1M1 Stage IVbの肝癌,Child-Pugh分類Bと診断された.同年5月,右上腕の腫瘤に気付いた.同年11月中旬当科初診時には,径4cmの紫紅色結節を認め,腫瘍全摘術を施行した.病理組織学的所見は,真皮浅層から皮下組織にかけて,高度に異型のある細胞よりなる充実性の腫瘍塊を認め,一部管状構造を構成していた.腫瘍細胞はサイトケラチンAE1/3およびビメンチン陽性で,α-フェトプロテインおよびhepatocyte paraffin 1は陰性であった.全身検索の結果,肝癌以外の悪性腫瘍は見出せず,肝癌の皮膚転移と診断した.また,同年11月下旬より歯肉転移も出現し,同年12月中旬から放射線療法を開始したが,放射線療法開始3日後に永眠した.肝癌皮膚転移の本邦報告28例を検討した.単発例で上腕に転移が出現した例はこれまで報告がない.

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本論文の図2a、bは異なる写真が掲載されてしまったため、2013年4月25日に正しい写真に修正いたしました。

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要約 2008年にアダパレンが承認され,ほぼ同時に日本の尋常性痤瘡治療ガイドラインが策定された.今回,痤瘡治療の変化をみるために2010年7月から翌年2月に皮膚科診療施設31か所を初診した痤瘡患者290例と各施設の医師にアンケート調査を行い,2007年のそれと比較した.その結果,患者数は著変ないが軽症患者の割合が増加していた.治療法ではイオウ製剤やケミカルピーリングが減少し,アダパレンと抗菌薬が主に使用されていた.さらに,抗菌薬の単独使用が多く,アダパレンと抗菌薬との併用療法は十分に浸透していなかった.初診3か月後ではアドヒアランスが不十分であり,アダパレンによる維持療法の意義が理解されていないことが示唆された.今後,併用療法とアダパレンによる維持療法の重要性のさらなる普及と治療継続のための障害について患者と医師が相互に理解し,解決していくことが期待される.

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欧文目次

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 これまで毛周期における毛包のダイナミックな形態的変化は,経時的に得られる組織標本を用いたスナップショット的な観察に基づき統計学的に検討されるのみであった.

 著者らは,二光子蛍光顕微鏡技術を用いたin vivoでのlive imaging方法を開発し,侵襲を加えない生理的条件下で,毛包ケラチノサイトの挙動を観察することに初めて成功した.

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 昨今,医療訴訟や紛争のニュースを目にしない日はない.しかし,多くの医療従事者はそれらを人ごとだと思っているのではないか.実際,「法学」と聞くと,たちどころに拒否反応を起こす医療従事者も少なくないだろう.われわれは,ジョージ・クルーニー扮するTVドラマ「ER」の小児科医ダグ・ロスのように,「目の前の患者を救うためには法律など知ったことではない」というアウトロー的な行動に喝采を送る.医療訴訟,そして,弁護士と聞くと,常に前例や判例を持ち出す理屈屋,医療過誤でもうける悪徳野郎といったイメージが浮かぶ.医師兼弁護士などは資格試験オタクだ.しかし,この『医療法学入門』は,法学に対するそうした浅薄な先入観をいとも簡単に裏切ってくれる.

 医師であり,弁護士でもある著者らの医療従事者へのまなざしは,寄り添うように温かい.本書は,よくある判例の羅列や味気ない法律の条文の解説ではない.各章が明快なメッセージで統一されて書かれているので,上質のエッセイを読むかのごとくページが進む.序文にある著者らの決意表明が心地よい.増え続ける司法の介入に対して,「何よりも問題なのは,医学・医療の知識もなく,医療現場に対し何等の責任もとらない刑法学者等が空理空論で“正義”を振りかざしたこと」であり,「医療を扱う法学は実学でなければ」ならず,「医療を行う医師,医療を受ける患者という生身の人間から離れず,多数の制限下において現実に行われている医療現場から規範を形成する『医療法学』こそが必要」だと説く.

次号予告

投稿規定

あとがき 瀧川 雅浩
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 通信販売いわゆる通販は,19世紀後半頃の米国でカタログ販売のかたちでスタートし,その後,鉄道網や郵便網の拡充が進み,19世紀末期には大手カタログ販売小売業者が設立され,今日の通販全盛時代になったようです.日本では,産業として確立したのは戦後で,インターネットの拡大によって大きく発達したことはご存知のとおりです.かくいう私も,通販マニアで,通販を始めてかれこれ30年以上になります.きっかけは,ある外国雑誌に通販会社の宣伝が載っていたことです.面白そうだったので,いくつかの会社にカタログを請求しました.当時は,Eメールもなく,はがきで請求です.届いたカタログはどの会社のもカラフルで,値段が安く,思わず買いたくなるような品ばかりです! 以前は,そしてアナログな私は,今でもですが,申し込み用紙に希望物品を記入し,郵送.今では,航空便でデリバリーですが,昔は船便ですから,申し込んでから手元に品物がつくのが3か月ぐらいかかりました.通販では主に衣類を購入します.衣類の場合,夏物を注文すると冬に着くため,翌夏着ることになります.気に入っているのはLands Endです.ここのボタンダウンシャツは愛用です.ただ,始めた頃は一着が安かったのですが,今では結構高くなりました.蝶ネクタイではBow Tie Clubです.ネットでここのホームページを見てください.すばらしいディスプレイです.通販で最も難しいのはサイズ.インチ表示ですから,サイズ計算の間違いをするとアウト! また,衣類の生地は米国の気候に合うようなものを使っています.Cool Summer Wool Jacketなどといっても,とても夏は着れません,冬でちょうどいいのです.あるとき,スーツを注文したのですが,送られてきたズボン丈は片側はぴったりだったのですが,反対側の丈が長すぎて「殿中松の廊下」状態,なんじゃこれは? 交換は無料で,と書いてはあるものの,米国まで送る手間と賃金を考えると,日本で仕立て直したほうが安いということがわかりました.絶対駄目なのは靴です.一度買った靴のサイズが合わなかったので,二度目に足形を紙に書いて送ったところ,バケツのような巨大な靴が送られてきました.いまだに,靴のサイズのEEとかEEEがわかりません.かくて,試行錯誤し,かなりの金額をどぶに捨て,学習を繰り返し,今や注文するものは間違いなくjust fitです.でも気がついたら,着ているものはmade in外国で中身はmade in Japanでした.

著作財産権譲渡同意書

基本情報

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臨床皮膚科
67巻4号 (2013年4月)
電子版ISSN:1882-1324 印刷版ISSN:0021-4973 医学書院

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