Japanese
English
症例報告
耐糖能異常を伴った穿孔性環状肉芽腫の1例
A case of perforating granuloma annulare with impaired glucose tolerance
岡村 賢
1
,
川口 雅一
1
,
矢口 順子
1
,
村田 壱大
1
,
穂積 豊
1
,
鈴木 民夫
1
Ken OKAMURA
1
,
Masakazu KAWAGUCHI
1
,
Yoriko YAGUCHI
1
,
Ichidai MURATA
1
,
Yutaka HOZUMI
1
,
Tamio SUZUKI
1
1山形大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Yamagata University School of Medicine, Yamagata, Japan
キーワード:
穿孔性環状肉芽腫
,
耐糖能異常
,
瘙痒
Keyword:
穿孔性環状肉芽腫
,
耐糖能異常
,
瘙痒
pp.327-331
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103589
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要約 46歳,女性.5年ほど前から両下腿などに瘙痒を伴う丘疹が出現した.近医にて抗ヒスタミン薬内服やステロイド外用などで加療されたが難治であった.初診時両膝部,臀部などに小豆大の一部中心臍窩を伴う瘙痒性の皮膚色丘疹が線状または環状に配列していた.一部皮疹は潰瘍を伴っていた.空腹時インスリン値10.7μIU/ml(正常値:1.1~9.0)と軽度高値を示し,75g OGTT検査では耐糖能異常のパターンを示した.病理組織像では膠原線維の経表皮排泄像を認め,真皮乳頭層にCD68陽性組織球が集簇し,同部位にムチンが沈着していた.インスリン抵抗性および掻破による機械的刺激,さらに真皮上層での肉芽腫の存在が本症の発症に関与したと考えた.
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