Japanese
English
症例報告
形質細胞への分化が顕著な皮膚原発濾胞辺縁帯B細胞リンパ腫の1例
A case of primary cutaneous marginal zone B-cell lymphoma with prominent plasma cell differentiation
高橋 暁子
1
,
伊東 慶悟
1
,
石氏 陽三
1
,
石地 尚興
1
,
中川 秀己
1
Akiko TAKAHASHI
1
,
Keigo ITO
1
,
Youzou ISHIUJI
1
,
Takaoki ISHIJI
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
1東京慈恵会医科大学附属病院皮膚科
1Department of Dermatology, The Jikei University Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
皮膚原発濾胞辺縁帯B細胞リンパ腫
,
mucosa-associated lymphoid tissue
,
形質細胞
Keyword:
皮膚原発濾胞辺縁帯B細胞リンパ腫
,
mucosa-associated lymphoid tissue
,
形質細胞
pp.357-361
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103595
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要約 49歳,男性.初診1年前より背部,左大腿部に紅色腫瘤が出現し,前医で切除され,pseudolymphomaと診断された.切除8か月後に左大腿に同様の紅色腫瘤が再度出現したため当科を受診した.病理組織像では反応性の胚中心があり,マントル帯の外側に腫瘍細胞の増殖がみられ,真皮浅層から深層にかけて,シート状に形質細胞を主体とした密な細胞が浸潤していた.遺伝子検査にてH鎖JH領域の遺伝子再構成を認め,形質細胞への分化が顕著な皮膚原発濾胞辺縁帯B細胞リンパ腫(MALTリンパ腫)と診断した.全身検索にて臓器浸潤はなかった.自験例では形質細胞が目立ったため,pseudolymphoma,皮膚形質細胞増加症,原発性皮膚形質細胞腫との鑑別が必要であった.細胞の浸潤様式,単クローン性であることが重要な鑑別点である.
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