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通信販売いわゆる通販は,19世紀後半頃の米国でカタログ販売のかたちでスタートし,その後,鉄道網や郵便網の拡充が進み,19世紀末期には大手カタログ販売小売業者が設立され,今日の通販全盛時代になったようです.日本では,産業として確立したのは戦後で,インターネットの拡大によって大きく発達したことはご存知のとおりです.かくいう私も,通販マニアで,通販を始めてかれこれ30年以上になります.きっかけは,ある外国雑誌に通販会社の宣伝が載っていたことです.面白そうだったので,いくつかの会社にカタログを請求しました.当時は,Eメールもなく,はがきで請求です.届いたカタログはどの会社のもカラフルで,値段が安く,思わず買いたくなるような品ばかりです! 以前は,そしてアナログな私は,今でもですが,申し込み用紙に希望物品を記入し,郵送.今では,航空便でデリバリーですが,昔は船便ですから,申し込んでから手元に品物がつくのが3か月ぐらいかかりました.通販では主に衣類を購入します.衣類の場合,夏物を注文すると冬に着くため,翌夏着ることになります.気に入っているのはLands Endです.ここのボタンダウンシャツは愛用です.ただ,始めた頃は一着が安かったのですが,今では結構高くなりました.蝶ネクタイではBow Tie Clubです.ネットでここのホームページを見てください.すばらしいディスプレイです.通販で最も難しいのはサイズ.インチ表示ですから,サイズ計算の間違いをするとアウト! また,衣類の生地は米国の気候に合うようなものを使っています.Cool Summer Wool Jacketなどといっても,とても夏は着れません,冬でちょうどいいのです.あるとき,スーツを注文したのですが,送られてきたズボン丈は片側はぴったりだったのですが,反対側の丈が長すぎて「殿中松の廊下」状態,なんじゃこれは? 交換は無料で,と書いてはあるものの,米国まで送る手間と賃金を考えると,日本で仕立て直したほうが安いということがわかりました.絶対駄目なのは靴です.一度買った靴のサイズが合わなかったので,二度目に足形を紙に書いて送ったところ,バケツのような巨大な靴が送られてきました.いまだに,靴のサイズのEEとかEEEがわかりません.かくて,試行錯誤し,かなりの金額をどぶに捨て,学習を繰り返し,今や注文するものは間違いなくjust fitです.でも気がついたら,着ているものはmade in外国で中身はmade in Japanでした.
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