Japanese
English
症例報告
PR3-ANCA陽性のアレルギー性肉芽腫性血管炎の1例
A case of allergic granulomatous angitis(Churg-Strauss syndrome) presenting with positive PR3-ANCA
梅田 直樹
1
,
秋本 成宏
1
,
野田 英貴
1
Naoki UMEDA
1
,
Narihiro AKIMOTO
1
,
Hideki NODA
1
1広島市立安佐市民病院皮膚科
1Division of Dermatology, Hiroshima City Asa Hospital, Hiroshima, Japan
キーワード:
アレルギー性肉芽腫性血管炎
,
Churg-Strauss症候群
,
PR3-ANCA
,
MPO-ANCA
,
シクロホスファミド
Keyword:
アレルギー性肉芽腫性血管炎
,
Churg-Strauss症候群
,
PR3-ANCA
,
MPO-ANCA
,
シクロホスファミド
pp.302-306
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103584
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要約 52歳,男性.アレルギー性鼻炎の既往があるが喘息の既往はない.初診2か月前より軀幹四肢に掻痒を伴う紅色丘疹が出現し,一部は環状の浸潤性局面を呈した.病理組織像では著明な好酸球浸潤とフィブリノイド変性を伴う壊死性血管炎を認め,血液検査では好酸球増多,PR3-ANCAの上昇がみられた.多発性単神経炎のほかに他臓器症状はなく,皮膚に限局したPR3-ANCA陽性のアレルギー性肉芽腫性血管炎と診断した.プレドニゾロン40mg/日の内服で加療したが減量に伴い再燃を繰り返すためシクロホスファミドパルス療法500~1,000mg/m2/月を併用し,その後,皮疹の再燃はない.文献的に,MPO-ANCA陽性のアレルギー性肉芽腫性血管炎は治療に抵抗性を示しステロイドに加え免疫抑制剤の投与が必要となることが多いとされている.自験例のようなPR3-ANCA陽性例でもステロイド治療に抵抗性であることを念頭に置くべきである.
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