Japanese
English
症例報告
Retronychia;proximal ingrowing nail(後爪郭部爪刺し)の1例
A case of retronychia; proximal ingrowing nail
星 郁里
1
,
田宮 久詩
1
,
小林 裕美
1
,
石井 正光
1
Kaori HOSHI
1
,
Hisashi TAMIYA
1
,
Hiromi KOBAYASHI
1
,
Masamitsu ISHII
1
1大阪市立大学大学院医学研究科皮膚病態学
1Department of Dermatology, Osaka City University Graduate School of Medicine, Osaka, Japan
キーワード:
retronychia
,
後爪郭部爪刺し
,
爪甲除去術
Keyword:
retronychia
,
後爪郭部爪刺し
,
爪甲除去術
pp.337-340
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103591
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要約 22歳,女性.初診の4か月前より,つま先立ちを頻回に行う長時間の立ち仕事を始めた.その1か月後より,両母趾後爪郭部に有痛性発赤,腫脹が出現し,近医にて内服抗菌薬で加療を受けたが軽快しないため,当科を受診した.初診時臨床所見では,両母趾後爪郭部の発赤腫脹とともに,爪甲の黄白色調肥厚,近位縁の上位への偏位,横溝形成がみられた.Retronychiaと診断し,爪甲除去術を施行したところ,両母趾爪甲下に数層の新生爪甲の形成がみられた.術後,後爪郭部の発赤,腫脹は軽快し,正常な爪甲の伸長を認めた.Retronychiaの原因としては外傷が多く,治療は爪甲除去術が有効である.難治性の後爪郭炎の鑑別の1つとして重要である.
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