連載 ケアギビングのためのリーダーシップ・10
ケアギビングと学び
穀山 聰子
1
1愛媛大学医学部看護学科
pp.815-819
発行日 2001年10月10日
Published Date 2001/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901318
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はじめに
看護婦は,ケアリングを大切にし,人に役立ちたいと願い看護職を選択する。看護婦になる途は複数で,その看護基礎教育の質もさまざまである。看護基礎教育を修了すると,国家試験を受け,看護婦免許を得る。しかし,看護婦免許は,必要で十分な実践能力を保証しない。
看護婦はケアを実践するために,組織に入る。組織は,そこで必要とされる行動を教え,援助する。この「社会化」プロセスで学ぶことは,仕事に必要な技術と能力,適切な役割行動,職場の集団とその規範,組織の価値観などである。看護婦は,組織に影響を与えケアをしようと「個人化」の努力もする。この両者の価値観,使命がひとつになること,つまり「組織と個人の統合」が看護実践の重大な条件になる。そして,看護婦は学び続けるのである1)。
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