連載 ケアギビングのためのリーダーシップ・2
看護と組織―成果とマネジメント
穀山 聰子
1
1愛媛大学医学部看護学科
pp.154-157
発行日 2001年2月10日
Published Date 2001/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902325
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はじめに
人のために,人と力を合わせて有意義なことを成し遂げる体験は素晴らしい。優れた看護婦は,そのようなケアギビングが実践できる組織を選択する。もし,そのような看護実践を妨げる組織環境なら,その変革に挑戦し,患者を見捨てないのが看護婦である。組織の存続も成長も,優れた看護婦と組織が患者に貢献できるようなマネジメントに依る。それは,それぞれのポジションパワーを使って,人と共に人を通して使命を達成するというマネジメントである。
社会のありようや,個人の生き方の多様化がすすみ,ボランティア,NPOなども急激に増えている。看護婦にはその人々と連携し,チームワークをとる能力も必要になってくる。看護婦が組織で使命を果たすためには,企業の論理とは違ったマネジメントがなされなけばならない。成果のために諸力を1つにし,それを有効に適用するようなマネジメントの実現には,教育が必要である。本稿では,看護実践と組織,マネジメントについて論じる。
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