特集 患者の自立に向けて—さまざまな看護現場で
セルフヘルプグループから生まれる力—喉頭全摘出術患者食道発声グループへの関わりを通して
吉田 英津子
1
,
穀山 聰子
1
1筑波大学附属病院看護部
pp.700-703
発行日 1993年8月1日
Published Date 1993/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904326
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病気を持ちながら社会で生活している患者は,病気による症状・障害を持ちながらも自分らしく生きるためのセルフケア行動をしている.看護婦には,患者のセルフケアの欠如している部分に働きかけ,自立したセルフケアができるように援助する役割がある1).
ここでオレムのセルフケア理論を用いると,行なうべき看護ケアが明確になる.オレムによると,人間は,普遍的セルフケア要素,発達的セルフケア要素,健康逸脱に関するセルフケア要素を満たすためにセルフケアを行なう.このセルフケアを満たす行動を行なおうとする要求と,実際にセルフケア行動を行なう個人の能力とのバランスが崩れている状態,つまりセルフケア欠如を生じている時に看護ケアが必要になる.
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