連載 ケアギビングのためのリーダーシップ・1【新連載】
看護の使命とリーダーシップ
穀山 聰子
1
1愛媛大学医学部看護学科
pp.70-73
発行日 2001年1月10日
Published Date 2001/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902308
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はじめに
患者と看護婦にとって重要なことは,ケアされ,ケアすることである。ケアギビングは看護の使命である。使命を果たすためには,変革し,それに伴う適応の仕事を成し遂げるリーダーシップが必要である。人がリーダーシップを必要と思うときには,大切なことが得られなかったり,見失われたり,侵害されたりしている状況にある。あるいは,1人では解決できないこと,成し遂げられらないことがある。だから,人はリーダーシップを求めるのである。リーダーシップの発揮を求められた人は,問題に立ち向かい,もっとよい,新しい生き方のために力をつくす。リーダーは,変化し続ける環境と自分の内をよく理解し,人とつながり,希望をもち,努力を続ける人である。そのような人こそ,看護婦である。
リーダーシップは,どの職位・立場でも発揮されなければならない。看護の優れたリーダーたちの実践には,どのような要素があるのだろうか。逆に,失敗はどうして起きるのだろうか。実践の場は変わっても基本的に重要なことは変わらないはずである1)。彼らは何を考え,どのような特徴をもつのか。この連載では,それらを知ることで,熟達し,ケアギビングのリーダーとなる道を考えたい。
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