連載 ケアギビングのためのリーダーシップ・3
ケアギビングとパワー
穀山 聰子
1
1愛媛大学医学部看護学科
pp.229-233
発行日 2001年3月10日
Published Date 2001/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901387
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はじめに
困難な状況でケアリングを必要としている人とともにいて,その人のためにものごとを為すには,パワーが要る。ケアギビングの実践者は,パワーを持ち,人を魅きつける。彼らは,他者への優しさと知性と粘り強さをもった"行為の人"である。目標へ向かって,必要な変化を起こす人であり,けっして従順でも無力でもない。
看護におけるパワーとは,人々が必要としていることを成し遂げる力であり,他者への責任を果たす力である。パワーなしには,ケアギビングはありえない。本稿では,パワーについて,その源,相互作用,依存,信頼に焦点をあてて述べる。
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