保健師ジャーナル 74巻9号 (2018年9月)

特集 現代の家族の理解と支援

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現代では,多様な価値観から家族の形や機能が変化し続けており,家族成員間の問題解決力が縮小している家族や健康の価値観の理解が難しい家族にしばしば遭遇する。そこで本特集では,改めて家族を理解するための諸理論や家族看護の実際を紹介し,現代の多様な家族への支援方法を考える。

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保健師活動において家族の存在をどのように理解し,支援すべきか,保健師が家族と向き合う重要性を考える。初期認知症ドライバーが運転を断念する過程における家族支援の実際を例に,現代社会における家族支援のあり方について提言する。

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近年,子どもの孤立や貧困が社会問題となる中で,地域のボランティア等による「子ども食堂」が急増している。その背景にある社会状況や近代家族の変化,家族形態の多様化が示唆することを考える。

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保健師活動の対象として家族に焦点を当て働き掛けることは重要である。家族の定義やシステムとしての家族の特性を紹介したうえで,現代の家族の特徴を解説する。また,「健康な家族」とはどのような家族であるかを考察し,家族を理解するためのポイントを紹介する。

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家族理論のうち保健師の家族支援において特に欠かすことができないと思われる家族システム理論,家族ストレス対処理論の2つに焦点を当てて解説し,それらの理論が,保健師の行う家族支援にどのような示唆を与えてくれるかを考える。

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発達障害児を抱える家族への支援では,多角的な視点から系統的に家族の力を判断し,その家族の複雑な支援ニーズを満たす必要がある。本稿では事例を通じて,発達障害児を抱える家族の支援で陥りやすい課題や,家族エンパワーメントモデルを活用した支援の実際を紹介する。

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家族エンパワーメントモデルによる重度心身障がい者を抱える家族への支援事例を通じて,家族看護の実際を紹介するとともに,支援のポイントを解説する。

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はじめに

 東京医療保健大学医療保健学部看護学科では,2018(平成30)年度に看護学科2年次必修科目「地域保健活動演習」において,科目責任者を中心に地域看護学領域4名で,「地域の健康づくり活動支援事業」を企画・実施した。本稿ではその概要と成果について報告する。

 

東京医療保健大学医療保健学部看護学科では住民参加型の健康づくり活動支援事業を主催しており, 2018年度から2年次前期の必修科目「地域保健活動演習」で学生が事業を運営している。事業を通してソーシャルキャピタル(地域の絆)を高め,学生・看護職として地域共生社会を実現するために必要なことを考える機会としている。

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 今年6月,日本看護協会の常任理事に就任し,保健師職能委員会の委員長となった鎌田久美子氏に,4年ぶりに今年行われる「保健師の活動基盤に関する基礎調査」など,同協会の主な保健師関連事業についてうかがった。

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はじめに

 すこやか親子21において「育てにくさに寄り添う支援」が重点課題として掲げられるように,発達支援は国を挙げての取り組むべき課題の1つである。

 実際に,乳幼児健診や電話・面接などで,子どもの発達に関する相談は尽きることがない。反面,保健師から見ると子どもの発達の遅れや偏りが気になっても,保護者の気付きが得られず,支援につながらないことも多い。

 三鷹市総合保健センター(以下,保健センター)では,発達を支援する保健事業として,小児発達専門医による発達健診や臨床心理士による個別の心理相談,発達を促すためのグループ活動(以下,グループ)を実施している。支援を要する子どもの増加や市民ニーズの変化に合わせて,1歳6か月児健康診査(以下,1.6健診)後のグループの実施方法を見直し,2015(平成27)年度から,アセスメント重視のグループと保護者支援重視のグループの2つを軸とした発達支援に転換したため,本稿にて報告する。

連載 地域・職域の健康課題の見える化と効果的な保健事業・1【新連載】

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連載のねらい

 2013(平成25)年,「日本再興戦略および健康・医療戦略」として全ての医療保険者に対し,加入者が持つ健康課題の見える化(明確化),課題への対応策立案,実施の評価を推進すること(データヘルス計画)が閣議決定されました。このとき保険者,中でも保健専門職には,レセプトデータ,健診データなどの健康関連情報を分析し,健康課題に対する保健事業の立案(Plan),対象者の健康リスクに応じた保健指導の実施(Do),評価・改善(Check&Act)における中心的役割を果たすことが求められています。

 広島大学成人看護開発学研究室では,2010(平成22)年から全国に先駆けて医療保険者,医療機関と共同し,医療保険者が持つレセプトや健診データから支援が必要な糖尿病性腎症患者を抽出し,セルフマネジメント能力の向上を目指した保健指導を実施しました。その結果,対象者の行動変容,血糖や血圧の改善,腎機能の維持といった成果を挙げることができました1,2)。その他,慢性疾患患者の重症化予防プログラム,医療費・介護費分析など,医療保険者,地域,企業,医療機関と連携した研究を実施しています3,6)

連載 ナカイタ発 保健師へのつぶやき・63

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 2014(平成26)年度からの3年間,統括保健師(または次期統括保健師)を対象とした研修プログラムの開発を日本看護協会で行いました。統括保健師の配置が徐々に進むことを見据え(願い),都道府県単位での研修開催を視野に入れたプログラムの開発でした。

 統括保健師は,管理職と同様のストレス,いや立場的にまだ確立しているとは言い難く役割としてもパイオニア的な存在だとすれば,自治体組織においては管理職以上のストレスフルな環境下に身を置くことになることは予測がつきました。孤独にもなりますし,アイデンティティの葛藤にぶつかることにもなります。その自治体の保健師の支えがあることはもちろんですが,インフォーマルなネットワークが大切であり,それを都道府県内で培える環境が望ましいとの考えに基づき,ネットワークづくりを意識してプログラムを開発しました。

連載 見たい統計 自在に分析! 保健医療福祉計画データウェアハウス・5

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 人口動態調査は,出生,死産,死亡そして婚姻,離婚に関する基幹統計であり,詳細な統計表がe-Stat*1上で公表されている。市町村別データ等は膨大であるため,報告書に掲載することができず「保管表」というかたちでしか公表されていなかったが,e-Statに掲載されるようになり,保管表も自在にダウンロードできるようになった(掲載はICD-10が導入された1995年以降が主だが,統計表によっては1999年以降しかないものもある)。データウェアハウス化した市町村や保健所別データも,主にこれら保管表から作成したものである。

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 はじめまして,鹿児島県の川﨑です。2018(平成30)年4月から鹿児島県くらし保健福祉部子ども家庭課に勤務しています。鹿児島県(以下,当県)では,本庁内の統括保健師は主管課である保健医療福祉課の技術補佐が担っております。統括保健師でもない筆者がなぜ,この「統括保健師の日々」に寄稿したかと言いますと,筆者が統括保健師をしていた前任地(鹿屋保健所)での取り組みを紹介したかったからです。

 まずは,当県保健師の現状を紹介します。2018年4月現在の県保健師数は132人で,県庁内には職員の健康管理部門の配置も含め6課1センターに22人,13保健所に93人,精神保健福祉センター等の7機関に17人が配属されています。県の保健師数は,減少傾向にありましたが,2009(平成21)年に保健師の新規採用が再開されてからは人数も微増,この数年は130人前後で推移しています。

連載 ニュースウォーク・244

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 朝刊を開いて飛び込んできたのは『サイレント・ブレス』(南杏子,幻冬舎)緊急文庫化の大きな広告だった。ああ,早まったか。3週間前の6月21日,東京駅周辺の書店を駆け回り,1600円+税でゲットしたばかりなのに文庫本は税抜き650円。差額の千円札がちらついた。

 著者は現役の医師。都心にある大学病院から郊外の在宅医療専門の訪問クリニックへ“左遷”された女医が,死んでいく患者と紡いだ6話をミステリー仕立てで描いた。NHK「ラジオ深夜便」で著者がインタビューに応じ,感動の輪が広がったと新聞広告にあった。

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基本情報

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保健師ジャーナル
74巻9号 (2018年9月)
電子版ISSN:1882-1413 印刷版ISSN:1348-8333 医学書院

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