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編集後記
江藤 文夫
pp.1214
発行日 2023年9月15日
Published Date 2023/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203557
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内部障害とは,身体障害者福祉法で定める肢体不自由以外の「心臓,呼吸器,腎臓,ぼうこう又は直腸,小腸,肝臓の機能障害,及びヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫機能障害」のことである.これらの中で最も新しく追加されたのは2010年(平成22年)の肝臓機能障害である.しかし,一般的には糖尿病やがんを含めた内科疾患による障害が想起される.本特集では内部障害に関連して,心臓疾患,呼吸器疾患,そして腎臓疾患では人工透析事例について解説されている.加えて,糖尿病とがんの患者について詳述されている.
HIV感染症による障害を含め,肢体不自由とは別に,これら内臓疾患が加えられた経緯では,わが国の障害に関するイメージが反映されたことであろう.障害の定義はさまざまに論じられてきたが,必ずしも明確ではなく,政府の福祉施策に依存する側面も大である.
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