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編集後記
江藤 文夫
pp.100
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202860
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感染症のパンデミックが早晩生じることは予想されていたことではあったが,実際に発生すると生活に及ぼす影響の大きさに愕然とさせられた.ワクチンが予防法として確立されてきたが,高所得国がワクチンを買いあさり,アフリカ等の低所得国ではワクチンが供給されない状況を生じていた.結果的にそうした国々で新たな変異株が産まれやすいことに気づかされた.また,人間の営みが人獣共通感染症の発生をもたらして,今後も新たな感染症に曝されるであろうことが危惧される.現在の環境問題はCOP26のように地球温暖化を象徴として議論されるが,感染症対策を含め国際的連帯が重要な課題である.
その昔,STが乏しい時代に画像通信技術を利用した失語症の在宅支援システムの開発事業にかかわったことがある.その後リモート技術は発展したが,その応用は教育を含めてさほど普及してこなかったようである.一方で,この2年間でリモートによる会議や催しが増えたが,同室で対面でのコミュニケーションとは何か異なり,あらためて言葉や表情以外の要因にも興味がもたれる.
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