特集 プリセプターシップの光と影
管理者の役割と責任
プリセプターシップは機能しているのか
佐藤 紀子
1
1東京女子医科大学看護学部
pp.170-174
発行日 2005年3月10日
Published Date 2005/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100122
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筆者は看護基礎教育を担う大学の教員であり,「看護職生涯発達学」という領域でも研究活動を行なっている。大学の教員として仕事をしていると,卒業生がさまざまな相談のために母校を訪ねてくる。どういうときに彼女たちが来るのかというと,多くは「仕事に行き詰まったとき」である。卒業生たちの相談の主な内容は,新人時代は「プリセプターや先輩看護師との人間関係」であり,経験を重ねるにつれて「大学院への進学」「転職」などの相談や報告へと変化する。どちらにしても彼女たちが何かに行き詰まり,そしてその状況を「何とかしたい」という思いでいることは共通している。
このような相談がきっかけとなって,同僚の教員たちとともに,卒業生支援を目指した研究会を2001(平成13)年に発足させた。筆者にとって卒業生を支援することは,基礎教育の評価につながり,同時に「看護職生涯発達学」の研究とも深い関係があると考えている。この研究会には,さまざまな立場から志を同じくする教員が参加している。
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