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あとがき
髙尾 昌樹
pp.986
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416202719
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皆さま,お元気でお過ごしのことと思います。8月号が出版される頃は,日本中が暑くて熱くて,そろそろバテ気味のころかもしれません。そんな時期に,とても熱い特集「Common diseaseは神経学の主戦場である—revisited」をお届けします。いいタイトルですね。学会の書籍コーナーに出せば,売れそうな感じがします。あとがきだけ読まずに,本文をお読みください。
神経学が関わる疾患の種類はたくさんあります。中枢神経,末梢神経,筋とカバーする範囲が広いのですから,当たり前のことです。神経疾患には極めて稀なものもあります。医師生活で見ることがないものもあるでしょう。一方,この特集で取り上げた疾患,病態は極めてcommonなものばかりです。外来,病棟で毎日のように出会っているはずです。でも,個々の症例を初心に返ってきちんと診療しているのでしょうか。最新の情報にキャッチアップしているのでしょうか。私自身は,気が抜けているかなあと思うことがあり,あとで心配になってカルテを見たり,あわてて文献を調べたり,反省の毎日です。稀すぎる疾患は,極めて優秀で博学な医師の一言,あるいは,たくさん行った検査で診断がつくような気がしますし,いや,これからはAIで一発診断なども可能になるでしょう。そのほうが患者さんのためですね。
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