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あとがき
髙尾 昌樹
pp.988
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416202457
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皆さま,お元気でお過ごしのことと存じます。本号をお手に取られているころは,例年どおりとても暑い日々が続いているのでしょう。
今月はアルツハイマー病の特集です。アルツハイマー病という言葉を聞かない日はないですね。私自身が発病から最期まで看取ったアルツハイマー病の患者さんのことを思い出しました。当初,物忘れを自覚して受診されましたが,検査的に異常を指摘できませんでした。1年ほどしてから再度検査をしたところ認知機能検査の数値低下があり,10数年診療を継続して最終的には高度の認知症となり在宅で看取らせていただきました。本号のテーマと関連しますが,物忘れを主訴に受診され,通常の検査で異常が指摘できない場合にどうすればよいのであろうと思うことがあります。そういった方はどうなっていくのだろうかと不安になることもあります。アルツハイマー病の治療については大きな変化が始まりつつあります。そのような観点からも,早期診断は本当に重要なテーマであると思います。じっくりとお読みいただければ幸いです。
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