訪問看護と介護 25巻7号 (2020年7月)

特集 在宅高齢者によく処方されている薬—“現場的要点”をまとめました

  • 文献概要を表示

その領域の治療薬の、高齢者ならではの注意点は。

また、近年変わった点はどのようなことか。

  • 文献概要を表示

 皆さん、こんにちは。京都の150床規模の病院で総合診療医/家庭医として働いている松島と申します。縁あって執筆の機会をいただくこととなりました。在宅・病棟・外来・救急と幅広く診療している経験をもとに、今回本稿をまとめさせていただきました。お役に立てれば幸いです。

  • 文献概要を表示

ここ数年で発売された新薬

 従来から、日本では、酸化マグネシウム(マグミット®)、ラクツロース(モニラック®)といった浸透圧性下剤(便中の水分を増やし、便を軟らかく大きくすることで排便を促す)、センノシド(プルゼニド®)、ピコスルファート(ラキソベロン®)、ビサコジル(テレミンソフト®)といった刺激性下剤(大腸や直腸の神経を刺激し蠕動運動を亢進させることで排便を促す)と、浣腸薬が主に使われていました。

 1980年にラキソベロン®が発売されてから、長らく新規薬剤は出ていなかったのですが、ここ数年で次々と新薬が発売されました(表1)。

  • 文献概要を表示

身近な「胃薬」とは

 皆さん自身は胃薬を、どんな時に飲みますか?

 胃痛やむかつき、胸やけ、吐き気、食欲不振、そして胃の副作用を防ぐため、胃薬はいろんな理由で処方されます。一概に胃薬といっても、いろんな目的や種類があります。大きく3つに分けて考えると分かりやすいと思います(表1)。

  • 文献概要を表示

「高血圧」を気にしすぎない

加齢に伴う生理的変化である

 70歳以上の高齢者の実に2人に1人は降圧薬(利尿薬を含む)を服用しているという事実をご存じでしょうか。病気や障害とは、通常、その集団における少数派を指す言葉です。2人に1人以上が高血圧という病気、というのはやはり違和感があります。

 心臓から全身に血液を送る動脈は、加齢とともに動脈硬化が進み、徐々に硬く・狭くなっていきます。高血圧を含む生活習慣病は動脈硬化の進行を加速させますが、動脈硬化そのものを防ぐことはできません。

  • 文献概要を表示

安全な治療のためのガイドライン

 認知症の患者さんの症状は、認知機能障害と行動・心理症状(Behavioral psychological symptoms of dementia、以下BPSD)に大別されます。

 現在アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症の認知機能障害に対しては、認知症治療薬(抗認知症薬)があります。

  • 文献概要を表示

“適正な薬の量”を調整する体制づくり

 私は、大田区(東京都)にて訪問診療を中心としたクリニックを開業して16年ほどになります。今は約500名の患者さんの診療をしていますが、その多くが認知症です。超高齢社会を迎え、今後ますます増加していく認知症高齢者をどのように支えていくのか、医療・看護、介護、そして一般市民も含めて地域づくりとともに進めていく必要があると日々感じています。

 本章にて取り上げる「薬」についても、医師だけでなく、看護師、介護スタッフ、ご家族を含めた理解が不可欠です。

連載 物語で紡いでいく在宅ケア いえラボからの活動便り・1【新連載】

  • 文献概要を表示

 本連載では、巻頭漫画「家でのこと」の原画を展示する「暮らしの保健室 いえラボ」(運営:東邦大学地域連携教育支援センター、東京都大田区)からの活動便りを紹介します。

 「いえラボ」では、毎月1回、「ココシリワーカー交流会」が開催されています。「ココシリワーカー」とは、いえラボオリジナルの造語で“此処知り”および“個々知り”のダブルミーニング、つまり「このまち」と「ここのひと」を知る専門職であろうという思いが込められた言葉です。交流会は、地域包括支援センターや各現場の医療・福祉職たちが集まっており、地域のココシリワーカーを応援し、その連携の輪を広げていくための場となっています。

連載 家でのこと・第7回

目と目から 高橋 恵子
  • 文献概要を表示

指先までぷよぷよでしょ?

秀ちゃんおっきな水風船みたいだよね

連載 在宅ケア もっとやさしく、もっと自由に!・130

  • 文献概要を表示

 コロナ禍で、地域で暮らす高齢者たちは、毎日のテレビでの報道を見ながらさまざまな自衛策を編み出し、自粛行動を徹底しています。「今の時期、大きな病院に行くとウイルスに感染するかもしれない」。そんな思いから、ちょっとしたことで病院へ行くことを避ける「受診控え」をする人がちらほらと出てきました。中には、定期的に飲んでいる薬がなくなっても、受診を差し控えている人もいます。

 それが本人にとって悪い方向に向かっているのであれば何か手立てを考えねばなりませんが、逆に良い方向に進むこともあり得ます。私も、大病院で各診療科にかかっていたある老婦人が、コロナ禍による受診控えをきっかけに薬剤が整理され、減薬に成功したケースに出会いました。

連載 地域連携の技術 ファシリテーション・スキル・第7回

  • 文献概要を表示

体調はいかがですか?

 この原稿を書いているのは5月4日(月)です。本日、政府の緊急事態宣言の延長が決まりました。今この原稿を読んでいる皆様、体調は大丈夫ですか? メンタルヘルスも大丈夫ですか? 訪問している利用者さんや患者さんの体調はいかがでしょう。地域でのウイルスの終息状況はどうなっていますか?

 全ての皆さんに大きな負担がかかっていると思います。私は東京でいつもと変わらず診療所としての仕事をしています。訪問診療は多忙ですが、外来診療はだいぶ暇になりました。しばらくはこんな時期が続くのだと思います。

連載 「みんなの認知症見立て塾」出張講義 認知症「見立て」の知「対応」の技・第4回

  • 文献概要を表示

 認知症の見立てにおいては、もの忘れなどの注目されがちな認知機能障害だけでなく、本人や家族が生活の中で困っている生活障害の見極めが必要であると、本連載では述べてきました。今回からは、2回にわたって「認知機能障害」の方を説明していきます。

 認知機能障害の代表的なものは記憶障害ですが、それ以外にも原因疾患や障害される脳の部位によって、さまざまな認知機能障害が出現します。本連載では(短期)記憶障害、病識の障害、見当識障害、注意障害、視空間認知機能障害にフォーカスして説明していきますが、今回は記憶障害と病識の障害の2つを扱います。

連載 訪問看護の夢を叶えるICT・第8回【最終回】

  • 文献概要を表示

新型コロナウイルスとICT

 本連載も、今回で最終回となりました。2019年12月号から本連載は始まりましたが、その後に新型コロナウイルス感染症が日本国内でも発生し、全国的かつ急速な蔓延によって、緊急事態宣言が発出される事態に発展するとは、その頃は想像もしていませんでした。

 訪問看護の現場においても、新型コロナウイルス感染症は深刻な影響を及ぼしています。全国にある訪問看護事業所のおよそ半数において、訪問看護の回数が減少しており、中には感染や感染の疑いの事例も確認されています。そうした中で、感染を防ぐ個人防御具が足りないといった声が、多くの事業所から聞かれています。

連載 [小説]ナースマン訪問看護編 あと、どれくらい?・第11回

爪切りと仲直り 小林 光恵
  • 文献概要を表示

 薄曇りの午後。草森徹がバイクを走らせている。これから訪問する西野敏江(83歳)と彼女の夫・茂雄(84歳)の三月ほど前のある日のやりとりを思い出しながら。

 「ほんとは、家でなんか死にたくないんだ」

--------------------

目次

今月の5冊

バックナンバー・年間購読のご案内

FAX購読申込書

次号予告・編集後記 米沢 , 小池
  • 文献概要を表示

トイレットペーパーがなくなる、いつも食べているパスタの在庫がスーパーからなくなる……のと同じくらい? 定期購読している雑誌が止まるのは読者の皆さんにとって不安になるのではないかと、この間、執筆くださった方々には校正期間を短くしていただいたり、印刷所の皆さんにも頑張っていただいたり(普段からですが)、保育園が休園になった娘にはYoutube漬けになってもらいながら、なんとか発行することができました(「トイレでは〜紙の節約〜♪」と早速オンライン学習の成果を上げています)。ありがとうございました。……米沢

東京都も非常事態宣言が解除。この間、生活に与える影響(主に保育園臨時休園……!)が大きくて、本を読むような時間的・精神的余裕もなかったなと振り返って思います。ただし、以前の日常に戻れるわけではなく、新しい日常の定着を目指す、とのこと。暮らしには題名なんて付いていないあれやこれもあって、それは何だと言われても口ごもってしまうわけですが、とにかく新型コロナをきっかけにそういったものたちが無くなってしまうのだとしたら、なんだか寂しい! そんな思いにふけっています。とはいえ、置いてけぼりを食うわけにもいかず、次号に向かって歩みを進めています。在宅ケアの現場のほうがよっぽど、新しい考え方や判断の軸が求められているわけですしね。…小池

基本情報

13417045.25.7.jpg
訪問看護と介護
25巻7号 (2020年7月)
電子版ISSN:1882-143X 印刷版ISSN:1341-7045 医学書院

文献閲覧数ランキング(
10月11日~10月17日
)