看護管理 5巻5号 (1995年7月)

特集 看護とセクシュアリティ

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看護学生の多様な性のとらえ方

 性科学の授業を進めるなかで,学生から次のような感想が述べられた.

 「"あなたにとっての性のイメージは?"と問われた時,私は唖然とした.何も頭に浮かんでこなかった.

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はじめに

 「性は生なり」と言われるように,生き方の基盤となる性(セクシュアリティ)は,人間の生活に欠くことのできないものである.そして健康な生活を維持するための大切な要素でもある.たとえ心身に障害をもった状況にあっても,生きる根源には性があって当然である.人間の基本的欲求である食欲・睡眠欲とならび,性欲も欠かすことのできない重要な欲求であることは言うまでもない.

 看護は,患者を,日常生活のあらゆる面から,より健康に過ごせるように支援することである.治療や疾病に対するケアだけでなく,患者の心理的・社会的問題にも取り組まなければならない.それらの解決が,患者に回復への意欲,生きる意欲を与えることもある.看護はまさに,患者の生活そのものに深く関与した仕事なのである.よっで性の看護は避けて通ることのできない重要な課題であると言えよう.

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はじめに

 看護におけるセクシュアリティという視点は,1990(平成2)年度からの新カリキュラムで正式に取り上げられるようになったことを契機に台頭してきた.それまで病人として抑圧されてきた患者自身の性を尊重し,その問題解決のために,看護職として対応していくようになった.そのことは,看護職自体が専門職として成長してきた流れの1つでもある.

 しかし,病院内における性の看護は,看護職間でのコンセンサスが得られていないことから,実際に行なうことは難しい現状にある.また,看護職は女性,さらに年齢的にも若い人が多く,そのために同年代の男性入院患者は羞恥心を感じることが多い.また,看護婦側も性に対する知識や認識の不足から,患者の言動に対してどのように考え,行動すればいいのかわからないのが現状ではないだろうか.

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 臨床において性の問題は,避けて通れないものであるにもかかわらず,実際にはなかなか患者の性への対応ができていないのが実情ではなかろうか.むしろ看護側が現実から目を背け,患者個人の問題として避けているとも言われている.

 特集の中で各執筆者が,性科学の現状や臨床での進展している状況に触れている.ここでは臨床での性の問題に関する事例について,看護職(看護学生)がどのように患者のセクシュアリティをとらえ,対処しているのかを検討していただいた.

看護管理 マンパワー管理

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はじめに

 インフォームド・コンセントに表わされるような国民の医療における人権意識,民主的参加意識の高揚と,一方で政府,厚生省の医療費抑制政策のなかで,医療機関は構造的・質的変化を問われる時代になってきている.

 看護職からも,国民に期待される看護実践の充実に加えて,当院および診療所(以下院所)の経営や医療課題に力を発揮することがより一層求められている.

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 何度も行なったDelphi調査やさまざまな施設での確認,臨床試験によって,NMMDSはさらに検証され続けるだろう.おそらくNMMDSを通して示された看護管理者の合意から,看護ケアの財政面および臨床での管理に必要とされるサブシステムについて,看護専門職の方々をはじめ,看護界以外でも議論が活発にされるだろう.この成果は,看護管理でのthe American Organization of Nurse Executivesの1991-1992年の研究の優先度と合致している.特に,看護管理者にとって効果的な意思決定に役立つ要素とデータ因子に関連する項目と合っている18).この結果は,看護管理者が用いるデータの基本と範囲の本質に迫っていくだろう.

連載 救命救急センターにおける医療の原点と新しい看護の展開・2

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はじめに

 救命救急医療の対象となる多くの患者は,1つの臓器障害にとどまることは少なく,重症であると同時に緊急度も高い.しかし,これを受け入れる医療サイドには,医師においては臓器別の講座制の中で教育を受けてきたこともあって,幅広く専門性を生かしたチーム医療体制を組み立て難い歴史的背景がある.同様に,看護婦サイドにも医師と密に連絡をとりあった機能的な看護体制を活用しがたい土壌がある.しかし,患者を治すという医療の原点を中心にした医療を展開するためには,これらの問題を乗り越えて,医師,看護婦,臨床薬剤師,それに,臨床工学技士を含めた機能的なチーム医療を展開することが基本となる.そこで,機能的チーム医療の確立に,これまでどのような工夫を行ない,何が問題で,何が失敗したのか,あるいは何が成功したのかを紹介する.

連載 品質管理手法に学ぶ看護管理・2

QCサークル活動 鷹井 清吉
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はじめに

 職場の業務改善は,上から下への縦構造の業務命令によって行なうよりは,同じ職場の仲間でお互いに問題意識を持ち,知恵を出し合って改善を行なうほうが,地に足がついた状態で継続的に生き生きと行なうことができるのではないだろうか.

 以前,私は400床規模の中央手術室の看護長として勤務した時に,その病院において「QCサークル活動」の推進を図った体験を持っている.この病院では私の勧めもあり,当時やる気漫々の事務長を軸に「QCサークル活動」が展開された.全社的な職場の品質管理活動(TQC)を目標に,「QCサークル」活動を進め,1つの職場に1つのサークルの結成を目標とした.職場におけるQC手法の勉強会や職場の長を対象に集合教育等を1年間行ない,サークルが自然発生することをねらいに取り組んだのである.その結果,1年目には看護部や検査室,放射線科,事務部等から「QCサークル」の体験談発表が提出されるほどになった.

連載 基礎講座「信望ある看護管理をめざして」―自己啓発のために・5

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新人スタッフの教育

 今回は,新卒・転勤・配置替え等で,職場に1名から5名ぐらいの少数のスタッフを受け入れる場合を前提にして話を進めます.

連載 夜勤専門婦長―病棟をかけ巡る・5

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 今回は,どの病院でも起こりがちな輸液のトラブルの事例を中心に紹介したい.

 輸液のトラブルに関しては,各病院ともこのような誌上では,あまりとりあげたくない問題である.しかし,どこの病院でも,おそらく頻繁に起きている問題であろうし,そのトラブルをどのように考えるかによって対応の仕方が変わってくるため,非常に重要な問題である.そこであえてこの問題をとりあげることにした.

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 病院職員の60パーセントを占める看護婦が,患者のベッドサイドで日々展開する看護ケアの質は,医師の診療能力と同じ重みで病院機能の質に大きな影響力をもつ.

 看護職員がより質の高い看護を提供するために,1992(平成4)年度,厚生省の看護職員生涯教育検討会が「看護職員の生涯教育体系」を公表したが,看護の質の向上に最も大きな力を発揮するのは,各医療機関で行なわれる現任教育であろう.その充実を目指して看護管理者の誰もが多くのエネルギーを費やしている.

基本情報

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看護管理
5巻5号 (1995年7月)
電子版ISSN:1345-8590 印刷版ISSN:0917-1355 医学書院

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