特集 看護とセクシュアリティ
臨床教育の場では
工藤 祝子
1
,
岸 真知子
1
1自治医科大学附属病院看護部
pp.293-297
発行日 1995年7月15日
Published Date 1995/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902202
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
「性は生なり」と言われるように,生き方の基盤となる性(セクシュアリティ)は,人間の生活に欠くことのできないものである.そして健康な生活を維持するための大切な要素でもある.たとえ心身に障害をもった状況にあっても,生きる根源には性があって当然である.人間の基本的欲求である食欲・睡眠欲とならび,性欲も欠かすことのできない重要な欲求であることは言うまでもない.
看護は,患者を,日常生活のあらゆる面から,より健康に過ごせるように支援することである.治療や疾病に対するケアだけでなく,患者の心理的・社会的問題にも取り組まなければならない.それらの解決が,患者に回復への意欲,生きる意欲を与えることもある.看護はまさに,患者の生活そのものに深く関与した仕事なのである.よっで性の看護は避けて通ることのできない重要な課題であると言えよう.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.