連載 救命救急センターにおける医療の原点と新しい看護の展開・2
救命救急センターにおける看護管理法の工夫
林 成之
1
,
松月 みどり
1
1日本大学板橋病院救命救急センター
pp.329-334
発行日 1995年7月15日
Published Date 1995/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902207
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はじめに
救命救急医療の対象となる多くの患者は,1つの臓器障害にとどまることは少なく,重症であると同時に緊急度も高い.しかし,これを受け入れる医療サイドには,医師においては臓器別の講座制の中で教育を受けてきたこともあって,幅広く専門性を生かしたチーム医療体制を組み立て難い歴史的背景がある.同様に,看護婦サイドにも医師と密に連絡をとりあった機能的な看護体制を活用しがたい土壌がある.しかし,患者を治すという医療の原点を中心にした医療を展開するためには,これらの問題を乗り越えて,医師,看護婦,臨床薬剤師,それに,臨床工学技士を含めた機能的なチーム医療を展開することが基本となる.そこで,機能的チーム医療の確立に,これまでどのような工夫を行ない,何が問題で,何が失敗したのか,あるいは何が成功したのかを紹介する.
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