胃と腸 44巻11号 (2009年10月)

今月の主題 食道小扁平上皮癌の診断

序説

食道小扁平上皮癌の診断 吉田 操
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食道癌小病変診断への期待

 食道癌に限らず,悪性腫瘍は小さなうちに見つけたいと誰でも考える.癌は小さな細胞集団に始まり,時間経過とともに大きくなる.だから小さな病変は大きな病変に比べて,より早期の段階にあるに違いない.つまり病変の大きさは,癌が発生してからの時間経過を表現しているに違いない.そう考えれば小さな病変ほど限局していて周囲への浸潤や転移の程度は軽度であるはずだ.したがって小さな病変ほど根治できる可能性が高く,条件に恵まれれば小さな侵襲での治療や,治療後の機能温存も可能かもしれない.さらに癌の発育進展という観点からみれば,十分に小さな病変は癌の初期像か,それに近い所見を教えてくれる可能性がある.同時に診断や評価にはその時代特有の限界があり,より早期の病変の診断には,その限界を打ち破る出来事を伴う場合が多い.こういった期待を持たせる対象であるがために,いつの時代も小病変に対する期待がある.

 上部消化管用内視鏡の性能は劇的な向上を遂げたが,これと並行して色素内視鏡検査法が確立され,食道原発扁平上皮癌の診断は新たな発展段階に入った.粘膜下層癌の診断が限界であった時代から,上皮内癌・粘膜癌の診断が可能な時代となり30年,EMR(endoscopic mucosal resection)により病巣全体の組織学的観察が可能となって20年が経過した.上皮内癌・粘膜癌の治療成績についても豊富な経験を積んだ.早期の食道癌は仮説の時代を過ぎて,事実の裏付けを持つことができた.“食道の早期癌は粘膜癌”とする合意もできた.最近の拡大観察,NBI(narrow band imaging)に代表される特殊光観察,さらに超拡大観察(endocytoscopy)は,組織構造の異常だけにとどまらず,対象となる細胞が表層の部分のみとはいえ,生きた上皮細胞の形態学的観察を可能とした.一段と能力を増した診断技術を活用することで,扁平上皮癌について新たに何が見えてくるのだろうか.

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要旨 主に10mm以下のHGIN(high grade intraepithelial neoplasia)もしくは浸潤癌を食道小扁平上皮癌とした場合,通常内視鏡観察において重要な粘膜面の所見は,通常の早期食道癌と同様,かすかな発赤,細血管の乱れ,消失,わずかな凹凸,光沢の消失,白濁などであり,特に重要なのは発赤所見である.また,境界部分における細血管の途絶も重要な所見であり,小病変でも認識は困難ではない.さらに,やはりヨード染色を行うと発見は容易であり,ヨード不染帯が,HGIN以上かどうかの鑑別には,pink color signが有用である.小病変といえどもHGINは,浸潤癌となっていく可能性が高いと思われ,その発見に努力を注ぐべき対象であると考える.

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要旨 現在,微小食道癌や小食道癌についての明確な定義はない.筆者らは,腫瘍径が10mm以下は小食道癌,5mm以下は微小食道癌と仮に定義した.現在までに内視鏡的切除(ER)を施行した796例の食道表在癌のうち小食道癌は68例であり,微小食道癌は8例であった.微小,小食道癌の診断に関して,28例(36.8%)は通常観察で診断されたが,48例(63.2%)はヨード染色により発見されている.肉眼型に関しては0-IIb 28例(36.8%)と0-IIc 33例(43.4%)で61例となり,全体の80.2%を占めていた.肉眼型と深達度に関しては,0-IIa,0-IIbでは全例T1a-LPMまでにとどまっていたが,0-IIcで辺縁隆起を伴う病巣や隆起型ではT1a-MM以深の浸潤を認めた.

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要旨 食道小扁平上皮癌32病変を遡及的に検討した結果,存在診断の感度は白色光66%,NBI84%,ヨード染色100%であった.ヨード染色は炎症を惹起するため表層が非腫瘍性上皮で再生され,内視鏡治療の妨げになることがある.一方,NBIは全く非侵襲的であり,食道小扁平上皮癌の存在診断に有用と思われた.しかし,32病変中1病変はNBIでは存在診断困難であったが,白色光では診断可能であったことから,食道小扁平上皮癌の存在診断には白色光とNBIの併用が重要と思われた.一方,ヨード染色の感度は100%であり,咽頭・食道癌治療後などのハイリスクグループに対するサーベイランスではいまだにヨード染色が必須と思われた.

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要旨 拡大内視鏡を用いた食道小病変の拾い上げと鑑別の精度,病変の取り扱いについて検討した.食道扁平上皮に発生した10mm以下の183病巣(小病変85病巣,微小病変69病巣,超微小病変29病巣)を対象とした.小病変全体では通常観察で54%,ヨード染色で46%の病変を発見していた.超微小病変は血管変化が強い一部の病変を拾い上げている可能性が高く,FICEでbrownish areaとして気付くような病変は通常観察で発見可能であった.FICE併用拡大観察は,血管形態の識別が容易となり診断率向上に貢献していた.拡大内視鏡による微細血管パターンtype1・2を示した病巣の83%が炎症または異型のない上皮,type3・4の87%が扁平上皮癌であった.low grade intraepithelial neoplasia(LIN)の血管変化は様々で,微細血管形態からLINを診断するのは難しかった.小病変では良悪性の鑑別が98%と高率に可能であり,生検を省略してEMRを行うことは妥当であると考えられた.type4血管が観察された場合にはT1a-MM・T1b-SM癌の可能性があり,精査が必要である.超微小・微小病変では血管形態から質的診断が難しい病変も多いため,確定診断には生検が必要となるが,臨床的には増大傾向や血管変化が明らかになった時点で治療しても,十分根治が得られると考えられた.

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要旨 “通常観察から超・拡大観察までの連続観察を可能とする新しい拡大内視鏡”を筆者らとオリンパスで共同開発した.この新しい内視鏡により通常の拡大観察での表面構造の評価と超・拡大観察による細胞異型の評価を連続的に行うことが可能となった.特に食道の癌・非癌の境界病変の評価には重要な役割を果たす.LGIN(low grade intraepithelial neoplasia)とHGIN(high grade intraepithelial neoplasia)の鑑別を検討対象とした場合,NBI拡大ではIPCL type分類においてIPCL type IIIとIPCL type IVで両者の鑑別診断がある程度可能であることを報告してきた.IPCL type IVと診断された病変には,それぞれHGINが約50%の確率で含まれていることから,引き続き超・拡大内視鏡による観察が有用となる.超・拡大による細胞観察で,ECA分類におけるECA-3,ECA-4の鑑別がなされると診断精度はさらに向上する.このようについに生検なしでも内視鏡的異型度(表面の構造異型や細胞異型)診断が論じられる時代になった.これらの鑑別診断は1mm程度の小病巣であっても可能であった.

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要旨 2005年1月~2009年6月までに内視鏡治療を行った食道表在癌417例中,小癌は54例56病変(13%),微小癌は34例37病変(8%)であった.(1)微小癌34例37病変の病型は,0-IIa 4病変(11%),0-IIb 13病変(35%),0-IIc 19病変(51%),0-I 1病変(3%)であり,0-IIbと0-IIc病変で86%を占めていた.深達度では,35病変(95%)がT1a-EP癌であり,T1a-LPM癌とT1a-MM癌が各1病変のみであった.T1a-LPM癌の1病変は0-IIc,T1a-MM癌の1病変は0-Iであった.(2)小癌54例56病変の病型は,0-IIa 3病変(5%),0-IIb 14病変(25%),0-IIc 38病変(68%),0-I 1病変(2%)であり,0-IIbと0-IIc病変で93%を占め,なかでも0-IIc型が多く約70%を占めていた.深達度では,T1a-EP癌41病変(73%),T1a-LPM癌3病変(6%),T1a-MM癌8病変(14%),SM2以深癌が4病変(7%)であり,T1a-EPとT1a-LPM癌が約80%を占めていたが,残り20%はT1a-MM癌とSM2以深癌であった.T1a-MM癌,SM2以深癌12病変中,11病変は0-IIc,残り1病変はSM2の0-Iであった.T1a-MM癌2病変とSM2以深癌2病変の計4病変では脈管侵襲陽性であった.微小癌と小癌の深達度診断は,病変の61%を占める0-IIcの深達度診断が主であり,通常観察では,陥凹の程度,陥凹底の色調,陥凹内の凹凸の有無,陥凹周囲の盛り上がりの有無が,NBI併用の拡大観察では,微細血管の変化が壁深達度診断の指標となる.

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要旨 当科で精密X線検査が行われた表在型食道扁平上皮癌139例143病変を隆起型(44病変)と平坦陥凹型(99病変)に分類し,小扁平上皮癌のX線正面像の描出能およびその特徴について検討した.結果,隆起型M1,M2癌の描出能は11mm以上で100%(6病変中6病変),10mm以下の小病変も80%(5病変中4病変)が描出可能であった.平坦陥凹型M1,M2癌では31mm以上の病変でも描出率は73%(11病変中8病変)で腫瘍径が小さくなるにつれ低率となり,10mm以下の小病変では50%(8病変中4病変)と隆起型に比べ描出能が悪かった.腫瘍径と上皮内癌の病理学的事項も含めた検討からは,10mm以下のM1癌および腫瘍径がそれ以上であっても非全層置換型のM1癌の描出率が悪く,X線検査の限界と考えられた.一方,10mm以下の陥凹型M3以深癌4病変は全例が描出可能であり,辺縁隆起を伴う濃い境界明瞭な陰影斑が認められ,深達度診断に有用な所見であった.これらの結果から,転移のリスクのある小さな陥凹型癌の存在範囲・深達度診断にX線検査は有用と考えられた.

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要旨 超音波内視鏡(EUS)は細径プローブによる直視下に腫瘍を確認,流水下で行う.T1a-EPは内視鏡,拡大内視鏡所見を優先する.T1a-LPMはEUSで正確に診断できるため,迷った場合は,第4層の低エコー層(粘膜筋板)を描出し,これを基準として診断する.T1a-MM~SM1もEUSは有用である.SM2は内視鏡による表面からの診断に限界があるため,EUSの判定は正確で,特にSM3との鑑別に有用である.

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要旨 「食道癌取扱い規約第10版」で新たに定義された上皮内腫瘍を組織学的に検索し,その取り扱い方と問題点を検討した.上皮内腫瘍は癌が疑われる病変であり,胃や大腸の腺腫とは異なるものである.生検標本における上皮内腫瘍の頻度は上皮内癌を除くと1%前後であった.癌が疑われる病変ということから,上皮内腫瘍の診断には上皮内癌の組織診断基準が確立されることが必要である.そして,上皮内癌を高異型度上皮内腫瘍と分けて扱うことが,規約を運用するうえで問題が少ないととらえられた.また,上皮内腫瘍は癌を強く疑うかどうかで亜分類すべきであり,層構造だけでなく,細胞異型所見を合わせて判断することが必要である.

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要旨 「食道癌取扱い規約第10版」から,dysplasia分類が廃止され,食道上皮内腫瘍性病変はCIS(carcinoma in situ)とIN(intraepithelial neoplasia)に分類されるようになったが,これらの用語の意味および臨床的意義は十分に理解されているとは言いがたい.診断の原則としては,食道扁平上皮においては異型を認めた場合にそれが腫瘍性かどうかを判定し,腫瘍であれば,その異型度が癌と判定するのに十分であればCIS,不十分であれば上皮内増殖層の程度でHG-INとLG-INに分類する.腫瘍性の判定にはoblique lineの存在が最も重要な所見である.規約が改訂され,これまで曖昧であったdysplasia分類からCISとINに分類するようになり,わかりやすい分類になったと考えられるが,病理医間で食道上皮内腫瘍性病変に対する考え方や異型度の評価基準に違いがあるため,現在の分類にはいくつかの問題点もある.これらの諸問題を解決するために,規約に準じて分類したCISとINが浸潤癌へ進展する際に関与する因子とそれに対応した組織所見を解明することが今後の課題であり,それにより臨床に有用な食道上皮内腫瘍性病変の分類と診断基準を確立する必要がある.

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要旨 現在筆者らが行っている食道小病変の診断手順を述べる.(1)病変の拾い上げ診断:通常観察で異常発見時は,NBIに切り替え,病変の存在を確認する.NBI観察にてBA(brownish area)を発見した場合は,できるだけ近接拡大し,BA内の上皮乳頭内血管(IPCL)の有無を確認する.(2)病変の質的診断,範囲診断:NBI拡大観察にて,BA内のIPCLの形態を観察し,異型度の診断を行う.NBI観察やトルイジンブルー(TB)染色にて,病変の範囲診断を行う.(3)病変の深達度診断:通常観察では,病型を確認し,小病変の約60%を占める0-IIcの深達度診断を行う.NBI拡大観察にて,BA内の微細血管の形態やTB染色の染色態度から深達度診断を行う.(4)病変の組織診断:通常観察,NBI観察,TB染色所見,拡大観察の結果から,癌の可能性が高い症例は,病変の全生検目的に内視鏡治療を行う.生検診断が必要な場合は,病変と正常粘膜との境界部を確実に1個生検する.(5)他部位のスクリーニング検査:早期食道癌内視鏡治療例では,約20%の症例に同時性多発癌がみられるため,NBIにて食道の他部位も観察する.内視鏡治療時は,ヨード染色にて多発病変の有無を確認する.

食道小病変の診断の手順 小山 恒男
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要旨 食道小扁平上皮癌発見には赤色域を探すことが重要だが,白色光(WL)では背景粘膜も赤く見えるため,色調差がわずかである.NBIを用いると微小癌は褐色に見え,背景粘膜とのコントラストが明瞭となる.最も感度が高い検査はヨード染色だが,被験者に苦痛を与えるのみならず,食道炎を惹起するため表在癌の表面が脱落し非腫瘍性上皮で再生されることがある.ヨード撒布は切除当日まで温存し,WL,NBIで表在癌,小癌を発見することが望まれる.

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要旨 患者は60歳代,男性.上部消化管内視鏡検査で,切歯列より35cmの胸部下部食道右壁に径4mm大の発赤調隆起性病変を認めた.隆起の立ち上がりはなだらかで,表面は非腫瘍性扁平上皮に覆われ,硬さを有し,上皮下主体の病変であった.ヨード染色では明らかな不染はなく,隆起頂部に淡染を認め,tatamimeは病変内で途絶していた.EUSでは第2,3層を主座に置く低エコーとして認識され第4層を圧排し,深達度はT1a-MM~SM1と診断した.NBI併用拡大観察では腫瘍表面の発赤部に一致し,拡張,口径不同を伴う横走する網状血管を認め,有馬分類のtype 4R(non-AVA)に相当した.生検でCD56(N-CAM)陽性の内分泌細胞癌(小細胞型)と診断された.以上より,明らかなリンパ節転移を認めないため,十分なインフォームドコンセント後,病変をESDにて一括切除した.病理診断はendocrine cell carcinoma(small cell type),pT1a-MM,ly0,v0,HM0,VM0,0-IIa,4×3mm,免疫染色ではCD56,chromogranin A,synaptophysinが陽性であった.術後に化学療法(standard FP 4コース)を施行し,術後7か月現在無再発経過中である.

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〔患 者〕 50歳代,男性.

〔主 訴〕 特になし.

〔現病歴〕 元来健康であったが,2007年11月に近医での検診目的の内視鏡検査にて,胃病変を指摘された.

〔現 症〕 身長165cm,体重60kg,意識清明,胸腹部に異常所見なし.

〔血液検査所見〕 血算,生化学検査など特記すべき所見なし.

早期胃癌研究会

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 第48回「胃と腸」大会から第48回「胃と腸」大会は2009年5月20日(水)に名古屋東急ホテルにて開催された.司会は川口実(国際医療福祉大学熱海病院消化器内科)と平田一郎(藤田保健衛生大学消化管内科)が担当した.

2009年6月の例会から 鶴田 修 , 小澤 俊文
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 2009年6月の例会から2009年6月の早期胃癌研究会は6月17日(水)に笹川記念会館国際会議場にて開催された.司会は小澤俊文(坪井病院消化器内科)と鶴田修(久留米大学内科学講座消化器内科部門),病理は大倉康男(杏林大学病理学)が担当した.画像診断教育レクチャーは,江頭由太郎(大阪医科大学第一病理学)が「胃マクロ診断の基本─胃癌の粘膜内進展範囲診断を中心に」と題して行った.

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要旨 患者は40歳の男性で腹痛のため当院を受診した.注腸X線検査により直腸S状部に17mm大で,頭部にびらんを伴う有茎性ポリープ(Ip)を認めた.茎は緊満しSM癌と考えられた.その後来院しなかったが,約1年後下痢で入院した際に,注腸X線,大腸内視鏡検査を施行した.同病変は,頂部の陥凹内に隆起を伴う2型大腸癌に変化していた.切除標本の組織学的検索では,陥凹部の表層粘膜には主に印環細胞癌,粘膜下層以深では粘液癌の所見を認め,深達度SEの粘液癌と診断した.Ipの形態変化が追跡可能で最終診断が粘液癌であった報告はなく,大腸癌の発育進展を考えるうえで貴重な症例と思われた.

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要旨 CMMoLのAML(M4)への急性白血病化と時を同じくして下痢および血便を来し,直腸から盲腸まで連続性に多発する頂部にびらん,もしくは白苔を伴うリンパ濾胞様の小隆起性病変を呈した白血病細胞の大腸浸潤の1例を経験した.CMMoLの大腸granulocytic sarcomaは極めてまれであり,これまでの報告はわずか2例であるが,本症例の病変の肉眼形態はそのいずれとも異なっていた.診断確定時には患者の全身状態が悪く原疾患への治療を行うことができなかった.疾患頻度の低さから現時点での確立された治療法はなく,今後の課題と考えられた.

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欧文目次

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 どこまでもぬけるような秋晴れの2009年9月16日(水),東京の笹川記念会館で開かれた早期胃癌研究会の席上にて,第15回白壁賞と第34回村上記念「胃と腸」賞の授賞式が行われた.第15回白壁賞は岩男泰・他「colitic cancer/dysplasiaの画像診断─拡大内視鏡を中心に」(「胃と腸」43 : 1303-1319, 2008)に,第34回村上記念「胃と腸」賞は中村昌太郎・他「消化管濾胞性リンパ腫の臨床的特徴─MALTリンパ腫およびDLBCLとの比較」(「胃と腸」43 : 1067-1079, 2008)に贈られた.

編集後記 小山 恒男
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 2009年9月の本誌編集委員会で,“編集後記を充実させたほうがよい”いう方針が確認された.この方針を踏まえ,「胃と腸」誌の食道担当編集委員として本編集後記を記載する.

 本号企画のねらい:X線や内視鏡の高画質,image enhanced endoscopyの開発により,微小病変の発見が増加してきた.では,通常観察のみで食道小癌の診断はどの程度可能なのか.NBI(narrow band imaging)やFICE(Fuji Intelligent Color Enhancement)はどの程度診断に寄与するのか.内視鏡,X線,超音波内視鏡による小癌深達度診断の成績はどの程度なのか.また,今回の規約改定で登場したIN(intraepithelial neoplasia)とは,そもそもどのような病態なのか.これらの問題点を明らかにするために,門馬久美子,八尾隆史と著者の3名で本号を立案し,編集委員会で検討した.

基本情報

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胃と腸
44巻11号 (2009年10月)
電子版ISSN:1882-1219 印刷版ISSN:0536-2180 医学書院

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