呼吸と循環 19巻4号 (1971年4月)

小特集 血流測定法と血流データ分析に関するゼミナール(第4回)報告書

Measurement of Pulmonary Venous Blood Flow in Dogs
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 The satisfactory measurement of pulmonary venous blood flow depends on the resolution of a number of problems that evolve from three rather distinct aspects of the activity. These are the physiology of the flow phenomenon, the instru—mentation of the flow measurement, and the technique of surgical preparation. The solution of the problems in all three areas is directly related to the nature of the veins, as apposed to or in contrast to the arteries. Relatively, the arteries are rigid vessels under, high internal pressure and have known flow characteristics.

午前の部 cardiac parameters 沖野 遙
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 沖野(北大応電研)今日この題を選んだのは,最近心機能の判定に際して脈動現象の記録や分析が可能となってきたため,色々な新らしいparametersが提案され,心運動がdynamicに評価されつつある。そしてこれらのparametersの中には機械的にまた物理的にその基礎や立脚点が不分明でありながら,因チ間の相関が強いという現象論の結果有用視されているものもあって,混乱しているともいえる。そして最近アナログ演算器の導入によってその組合せの結果一層複雑化し混乱しているともいえよう。従って,同じparameterに関する評価も研究者によって不揃いであるため,一人よがりな評価がされている因子もある。cardiac parametersによって心の何を評価するのかという点にも大きな問題があって,contractilityを判定するのだと言ってもこのcontractihtyという言葉の定義が明確ではない。 myo—cardial contractilityというと心筋の収縮能力が高ければ,cardiac functionは良いと判定できるかというとそうも言えない。全身代謝に必要な送血量が出せなくてもmyocardial contractilityだけは充進しているという状態がある。

午後の部 血流の分布 平川 顕名
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A.心拍出量の全身分布

 平川顕名(京大第3内科) 午後のテーマについて討論をはじめるが,まず運動時の問題について二宮先生にお願いする。

装置と方法

Flow-Volume曲線 滝島 任 , 佐々木 孝夫
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Ⅰ.flow-volume曲線とは

 flow-volume曲線とは,呼吸器系に出入りする空気の量とその速度とを直角座標上に表わしたものである。気道を流れる空気量をX軸に,気流速度をY軸にとり表わすのが普通であるが,空気量を体プレシスモグラフにより,胸部容積変化としてとらえることもある。

 図1は最大努力呼気時にえられたflow-volume曲線とスパイログラムとの関係を示したものである。量変化をX軸に共通に表わしており,スパイログラム各点における接線から求められる気流速度がY軸に記録される。したがって,スパイログラムの初めの部分が大きく拡大され,終末部が逆に小さくまとめられるという特徴をもっている。

ジュニアコース

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はじめに

 ペースメーカー(正しくは人工心臓ペースメーカーartificial cardiac pacemaker)が,心臓ブロックを主とする徐脈のためのAdams-Stokes症状群をはじめ,頻拍症を含む各種不整脈の治療手段として,わが国でもしだいに普及しつつある。

 ペースメーカーが,エレクトロニクスの所産であり,しかも多くは患者のほとんど一生にわたって植え込まれ,その患者の心拍数を規制するものであり,また効果がドラマチックで確実であるだけに,ペースメーカー使用(心臓ペーシング)開始と同時に始まるアフターケアーが大きな問題となる。

Bedside Teaching

GIK療法 宮下 英夫
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はじめに

 急性心筋梗塞の治療法としてglucose, insulin, K (potassium) の混合溶液(GIKまたはGIP solution)の点滴静注が有効であることを提唱したのは1962年Sodi-Pallares一派1)2)である。彼らはイヌの実験的心筋梗塞にGIK溶液による治療を行ない,心電図異常の早期改善,梗塞領域の縮少,梗塞部心筋の収縮力の増強,心筋K喪失の減少とNa,水分蓄積の減少,梗塞領域心筋の酸化的燐酸化の効率上昇が認められるとし1)2),また臨床的にもGIK溶液による治療は心筋梗塞の経過を好転させ,不整脈の発生頻度をへらし,死亡率の低下をもたらすことを報告した3)4)5)

 梗塞および虚血によって傷害された心筋線維はその細胞内Kを喪失し,その静止電位は低下しhypopolariza—tionの状態となる。このような細胞内に再びKを恢復させ,細胞内外K比を正常化させると,正常分極 (nor—mal polarization) となることが予想される。GIK溶液はinsulinが細胞膜に働いて,glucoseとKの細胞内とりこみを促進し,虚血によって失なわれた細胞内Kを正常化し,細胞内ATP,グリコーゲンの生成をもますとするのがSodi-Pallaresの考え方である。

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はじめに

 心内膜床欠損症(ECD)に,他の心奇形が合併する,いいかえれば,他の心血管奇形にECDが合併することは,しばしばみられることであるが,situs solitus,正常脾でありながらECDに完全大血管転換(TGA)を伴うことは非常に稀である。

 われわれは,臨床診断Taussig-Bing症候群の疑いで検査中,脳膿瘍のため不幸の転機をとった23歳の男性の病理解剖の結果,ECDにTGAを合併していることを認めたので,その症例報告に文献的考察を加え,ここに報告する。

基本情報

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呼吸と循環
19巻4号 (1971年4月)
電子版ISSN:1882-1200 印刷版ISSN:0452-3458 医学書院

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