昭和51年度の分娩実数──3,291.分娩数の減ってゆく産科関係の話題のなかで,何と驚きの数字であろう.それでもかつては,5,000近くの時もあったそうだ.ここ聖バルナバ病院は,アメリカのエピスコパル教会が1873年に診療所を開設して以後,今日に及んでいるという.また現在の建物も1928年というから,かなりの伝統が秘められているわけだ.
妊婦管理で目につくことは,一般外来として受付・検尿・採血・予診・診察・指導室といった流れのなかの随所に,定員として配置された助産婦が,ゆとりある時間をもって妊婦と個人的に対応していることである.また,お母さんのお腹の大きさに応じて,新患指導・お母さん教室・安産教室といった集団指導の場も設けられていて,そこでの助産婦の働きかけも積極的だ.