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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅱ.先天代謝異常
12.マルチプルカルボキシラーゼ欠損症
Multiple carboxylase deficiency
市野井 那津子
1
ICHINOI Natsuko
1
1日本大学病院小児科
pp.97-100
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000526
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1 基本病因,発症機序
マルチプルカルボキシラーゼ欠損症は,ヒトで機能する4種のカルボキシラーゼの活性が同時に低下する疾患である。その原因は,ホロカルボキシラーゼ合成酵素(HCS)欠損症とビオチニダーゼ(BTD)欠損症に大別される。HCS欠損症,BTD欠損症ともにビオチンの利用障害により複数のカルボキシラーゼ活性の低下をきたすため,マルチプルカルボキシラーゼ欠損症とよばれる1~3)。
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