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特集 神経系に作用する薬物マニュアル
Ⅲ.代謝的に作用する薬物
酵素活性に影響する薬物
DOPAデカルボキシラーゼ
DOPA decarboxylase
大石 了三
1
Ryozo Oishi
1
1岡山大学医学部薬理学教室
pp.474
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900261
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「概説」
=芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ,5-ヒドロキシトリプトファンデカルボキシラーゼ,EC 4.1.1.28。
芳香族L-アミノ酸のDOPAや5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)を基質として脱炭酸によりドーパミンやセロトニンを生成する酵素である。ブタ腎より精製されたものは分子量112,000で1分子中に約1個のピリドキサルリン酸を含む。いろいろな芳香族L-アミノ酸を基質とするが,とくにDOPA(Km=0.19mM)と5-HTP(Km=0.1mM)に親和性が高く,フェニルアラニン,トリプトファン,チロシンには親和性が低い(Km値はそれぞれ42,10,8.4mM)。しかし,DOPAに対するVmax値は他のアミノ酸に比べて10倍以上高い。至適pHはアルカリ側にあるが,DOPAおよびドーパミンは不安定なため至適pHは7である1)。
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