特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998
Ⅳ.代謝的に作用する薬物
ヒスチジンデカルボキシラーゼ
渡邉 建彦
1
Takehiko Watanabe
1
1東北大学大学院医学系研究科生体機能制御学講座細胞薬理学分野
pp.490-491
発行日 1998年10月15日
Published Date 1998/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901647
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ヒスチジンデカルボキシラーゼ(HDC,L-histidine carboxylyase,E. C. 4.1.1.28)は,ヒスタミン産生の唯一の酵素であるので,古くから多くの阻害剤が開発されてきた。可逆的なものとしてα-メチルヒスチジン,ブロクレシン,3-ヒドロキシ4-ニトロベンジルオキシアミン,不可逆的なものとしてα-ヒドラジノヒスチジン,α-クロロメチルヒスチジン,α-トリフルオロメチルヒスチジン,(S)α-フルオロメチルヒスチジン(FMH)などがある。その多くのものは特異性に問題があり,最近のほとんどの研究では特異性,力価の高いFMHを使っているので,これについて詳しく述べ,ほかのものについては総説1,2)を参照してほしい。
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