発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008003479
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45歳女。慢性関節リウマチの既往がある。悪寒、高熱、右下腿痛を主訴とした。入院時は右第1指、右肘、右下腿に高度圧痛があり、著明な炎症反応、軽度腎機能障害、肝機能障害、代謝性アシドーシス、蜂窩織炎、壊死性筋膜炎を認め、全身性炎症反応症候群、敗血症性ショックを疑った。clindamycin等の抗菌薬点滴投与、免疫グロブリン、dopamine点滴、エンドトキシン吸着法、持続的血液透析濾過(CHDF)、右肘・右下腿のデブリードメント、連日洗浄処理を行ったが、第2病日に急性腎不全、多臓器不全をきたした。第4病日より播種性血管内凝固症候群合併を疑ってAT III製剤、腸蠕動運動促進薬、アルブミンを投与し、赤血球輸血を行った。その後の経過は順調で、上下肢は切断せず右上肢、右下腿に植皮を行った。非開放膿よりA群溶連菌を検出したこと、及び臨床症状より劇症型A群溶連菌感染症と診断した。
©Nankodo Co., Ltd., 2007