発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009171901
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
69歳男。数日前より、発熱、咳、下肢脱力が出現した。胃癌の手術歴があり、入院時の血液検査所見では著明な炎症反応上昇、肝、胆道系逸脱酵素上昇と急性腎不全を認め、代謝性アシドーシスを呈したが、胸部X線、心電図、心エコーに異常はなかった。抗生物質投与、大量補液とメイロン持続静注を行ったが、第2病日には敗血性ショック、播種性血管内凝固症候群、多臓器不全を併発し、ラテックス凝集反応キットでC群溶連菌が検出された。劇症型C群溶連菌感染症によるtoxic shock-like syndromeと診断してエンドトキシン吸着療法や持続的血液透析濾過等の集学的治療を行ったが、第3病日に死亡した。後日、Streptococcus dysgalactiae subsp. equisimilisが同定された。
©Nankodo Co., Ltd., 2009