特集 手指の皮膚病
臨床例
混合性結合組織病の治療中に右示指の小潰瘍部から拡大したtoxic shock-like syndrome
高野 浩章
1
,
中須賀 彩香
,
山本 浩太郎
,
石原 潤子
,
大森 貴夫
,
沼本 邦彦
,
原田 浩史
,
五石 圭一
1高知医療センター 皮膚科
キーワード:
Streptococcus pyogenes
,
抗細菌剤
,
混合性結合組織病
,
肢切断術
,
手指
,
鑑別診断
,
デブリードマン
,
多剤併用療法
,
皮膚移植
,
皮膚潰瘍
,
皮膚疾患-手部
,
筋膜炎-壊死性
,
劇症型溶血性連鎖球菌感染症
,
細菌培養
Keyword:
Amputation
,
Anti-Bacterial Agents
,
Diagnosis, Differential
,
Debridement
,
Drug Therapy, Combination
,
Fingers
,
Hand Dermatoses
,
Mixed Connective Tissue Disease
,
Streptococcus pyogenes
,
Skin Ulcer
,
Skin Transplantation
,
Fasciitis, Necrotizing
pp.961-964
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016019646
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<症例のポイント>今回混合性結合組織病(MCTD)の治療中に発症したtoxic shock-like syndrome(TSLS)の1例を報告した。自験例では右示指の小潰瘍より激痛を伴う紫斑、血疱を生じ、急速に悪化、広範な壊死に進展した。とくに激痛を伴う紫斑は劇症型の壊死性筋膜炎を疑わせる所見である。熱感や発赤といった炎症兆候を欠如し、蜂窩織炎などと鑑別困難な例があることも念頭におく。手指の傷の難治化もあり、原病による免疫抑制・末梢循環不全なども影響していたのではないかと推察した。
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