発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015009024
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85歳男。意識レベル低下を主訴とした。入院時検査所見は糖尿病性ケトアシドーシスと急性腎障害、横紋筋融解症を示し、大量の補液と持続インスリン投与により意識レベルと血糖値は徐々に改善した。しかし、経過中に高度の循環虚脱をきたして非閉塞性腸間膜虚血症を合併し、高用量のカテコラミンを投与するも乏尿状態で溢水状態となったため、小腸部分切除後よりエンドトキシン吸着療法と持続的血液濾過透析を併用した結果、循環動態は改善した。本症例は抗GAD抗体などの自己免疫性1型糖尿病に特異的な膵島関連自己抗体が陰性であったことから劇症1型糖尿病と診断し、血糖コントロール改善後は強化インスリン療法へと変更した。
©Nankodo Co., Ltd., 2014