発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007209485
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45歳男。患者は右足第3趾基部を中心に疼痛・発赤・腫脹を認め、痛風発作として保存加療を受けるも発熱があり、蜂窩織炎の診断にてcefpodoxime proxetil(CPDX-PR)の内服開始となった。しかし、下痢が頻回となり、血圧低下、冷汗、更に肝・胆道系酵素の上昇、腎機能障害も認めるようになった。一方、動脈血液ガス分析では代謝性アシドーシスの所見が認められ、病態より右下肢蜂巣炎からの敗血症性ショックと判断した。以後、右下肢の発赤、腫脹に拡大傾向がみられたためデブリドマンを施行し、また術後よりbenzylpenicillin potassium(PCG)の投与を開始したところ、臨床経過ならびにA型連鎖球菌の検出から劇症型A型連鎖球菌感染症(STSS)と診断された。患者はその後、整形外科へ転科となり、全層植皮術が行われ、第69病日目に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007