発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014021283
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68歳男。定期検査で肝障害を指摘され、精査目的で入院した。腹部CTで肝内胆管と主膵管の拡張、膵頭部腫瘤を認めた。膵頭部癌による胆道閉塞に基つく肝障害と診断した。入院第3病日、発熱と黄疸を認めた。閉塞性化膿性胆管炎に対し胆管ドレナージ術を予定したが同意が得られず、保存的にスルバクタム/セフォペラゾンの投与で経過観察した。翌日、黄疸の増悪と腹痛に加え、高熱が出現した。内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査で総胆管と主膵管の途絶を認め、経皮経肝胆管ドレナージ術を施行した。入院第7病日に中心静脈栄養を開始したが、翌日より心拍数100回/min、収縮期血圧50mmHgとなり、炎症反応の上昇を認めた。MRSAによるCRBSIを疑い、バンコマイシンを追加した。重症敗血症によるショック状態で、エンドトキシン吸着および血漿交換療法を施行し、病状の改善がみられた。
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