外科医が知っておくべき最新の集中治療管理
PMX,サイトカイン除去療法
吉本 広平
1
,
土井 研人
1東京大学 救急部・集中治療部
キーワード:
Cytokines
,
Polymyxin B
,
血液灌流
,
血液透析濾過
,
敗血症
,
ランダム化比較試験
Keyword:
Hemoperfusion
,
Polymyxin B
,
Cytokines
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Hemodiafiltration
,
Sepsis
pp.30-34
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017066289
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本邦では重症敗血症に対する血液浄化療法として,PMX-DHPとサイトカイン吸着膜を用いた持続的血液濾過透析(CHDF)が存在する.PMX-DHPは広く臨床利用されてきたが,そのエビデンスに確固たるものは存在しない.多施設ランダム化比較試験(RCT)としてEUPHAS trial,ABDOMIX studyが報告されているが,相反する結果を示しており,現在三つめのRCTであるEUPHRATES trialの報告がまたれている.サイトカイン吸着膜にはPMMA膜および敗血症を適応として新規保険収載されたAN69ST膜が存在するが,現状では両者ともRCTは皆無であり,そのエビデンスはとぼしい.
©Nankodo Co., Ltd., 2017