外科医が知っておくべき最新の集中治療管理
急性肝不全およびショック肝の管理
松田 直之
1
1名古屋大学 救急・集中治療医学
キーワード:
肝性脳症
,
肝臓移植
,
出血
,
ショック
,
急性腎障害
,
肝不全-急性
,
栄養管理
,
血液浄化法
Keyword:
Hepatic Encephalopathy
,
Hemorrhage
,
Shock
,
Liver Transplantation
,
Liver Failure, Acute
,
Nutrition Therapy
,
Acute Kidney Injury
pp.35-41
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017066290
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肝不全は,広範な肝細胞死から蛋白合成や解毒能が低下し,生命維持に障害をきたす病態である.急性肝不全の診断基準は,2011年に厚生労働省「難治性の肝・胆道系疾患に関する研究班」より公表され,2015年に改定されている.急性肝不全やショック肝では,意識や全身の管理としてhigh volume high flow HDFなどの血液濾過療法の工夫がある.さらに呼吸に対しては,high flow nasal cannulaを使用することができる.集中治療管理においては,意識,呼吸,循環を早急に安定化させ,免疫,栄養,リハビリテーションを含めた全身管理を適正化できるとよい.
©Nankodo Co., Ltd., 2017