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編集後記
竹内 さをり
pp.198
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201203
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先日参加したある認知症関連の会議で,私がOTであることを知らない他専門職スタッフが,作業療法のアセスメントがとても認知症の方の支援に活きる,というお話をされていた.“ああ,認知症におけるOTの専門性や役割が,このように他職種から語られる時代になったのだ”としみじみ感じながら,いつ名乗り出ようかと考えていた.しかしその話は,対象者や家族にOTの訪問を薦めても,なかなか「作業療法」を理解してもらえず,苦慮しているということへ展開し,作業療法の認知度の低さを他職種に嘆かれてしまうという結果になった.
OTは,対象者の生活障害に対して大いに役立つ職種であり,認知症をはじめとして幅広い領域でその効果が示され,具体的な実践がなされている.今回の特集,排尿自立へのOTの介入も,その効果が認められチーム員に加えられたわけであるが,どれだけのOTがこのことを理解しているのだろうか.今回の位置づけという結果に至るには,複数のOTの並々ならぬ努力があったわけだが,われわれOTがその成果を実現できなければ,その努力も嘆きに変わるかもしれない.
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