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編集後記
山本 伸一
pp.804
発行日 2014年6月20日
Published Date 2014/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100583
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2014年の増刊号は,「脳卒中の作業療法」である.日本作業療法士協会の調査では,脳血管障害を主たる対象疾患と回答する会員が60%を超える.理学療法士及び作業療法士法が制定されて約50年.その期間,当疾患に対する作業療法は発展を遂げてきただろう.病院から地域へ,そして就学や就労まで.生きがいや役割等へのマネジメント,終末期も作業療法の範疇である.責務は大きい.
本増刊号は,脳卒中を患った対象者に対する作業療法が網羅できる内容である.第1章では,全体を見渡すための各種総論.当疾患において,知っておくべき知識が満載だ.第2章からは支援技術論となる.まずは,How toタッチの基本を提示している.そのうえで各種の日常生活活動へ.個別性を重視した症例報告や最新の医学的アプローチも知ることができる.生活期では,生活向上行為マネジメントから生活の広がりへ,そして終末期への準備まで.発症直後から終末期までの作業療法のあり方として,基本から具体的・包括的内容,そして個別性への介入をわかりやすく解説している.
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