連載 Clinician Update 拡大版❶
ホスピタリストが押さえておくべき20論文をセレクト
官澤 洋平
1
,
石丸 直人
1
1愛仁会明石医療センター 総合内科
pp.338-345
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901030
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.SER-109, an oral microbiome therapy for recurrent Clostridioides difficile infection. N Engl J Med 2022;386:220-9.PMID:35045228
[研究デザイン]
第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照RCT
[背景・目的]
再発性Clostridioides difficile感染症(CDI)について,既存の治療は,C. difficileの芽胞が発芽して毒素を産生するのを助ける崩壊したマイクロバイオームには作用しない。SER-109は,再発性CDI治療のために精製されたFirmicutes門の細菌の芽胞からなるマイクロバイオーム治療薬で,現在,研究が進められている。再発性CDIにおいて,SER-109のプラセボと比較した8週間の再発リスク減少効果と安全性を検証する。
[対象]
次の①〜③で定義される,CDI(適格を満たす急性発症を含む)を12か月以内に3回以上発症した18歳以上[①2日連続で3回以上の不定形の排便,②C. difficile毒素検査陽性,③10〜21日の標準抗菌薬治療で症状改善](米国,カナダの56施設,2017年7月〜2020年9月)
[介入・方法]
SER-109(約3×107 CFU)を投与するSER-109群とプラセボ群に1:1に無作為に割り付けられた。年齢(<65,≧65),無作為割り付け前のCDIに対する抗菌薬治療(バンコマイシン,フィダキソマイシン)の投与により層別化。
Copyright © 2022, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.