連載 Clinician Update
ホスピタリストが押さえておくべき20論文をセレクト
官澤 洋平
1
,
石丸 直人
1
1愛仁会明石医療センター 総合内科
pp.772-779
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900600
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1.Outpatient talc administration by indwelling pleural catheter for malignant effusion. N Engl J Med 2018;378:1313-22. PMID:29617585
[研究デザイン]
並行群間無作為化一重盲検対照試験
[背景・目的]
タルクを用いた胸膜癒着術は入院患者では最も行われているが,外来では胸腔ドレナージ目的の胸腔内留置カテーテルが代替療法となる。胸腔内留置カテーテルにタルクを併用した場合に,胸腔内留置カテーテル単独治療より効果があるかどうかを検証する。
[対象]
4年間に英国の18の二次・三次医療機関へ通院した悪性胸水の患者で,胸水ドレナージ後に予後2か月以上が見込まれ,かつPerformance-Status Score 2未満の患者
[介入・方法]
登録後に胸腔内カテーテルを留置し,最大量ドレナージし帰宅。10日目までに1L未満のドレナージを3回以上行った。評価前に最大量の胸水をドレナージし,放射線画像検査で肺野が75%未満,または胸水により1/3以上の透過性低下(胸腔超音波検査で見積もる)があった患者を,タルク群(タルク4g+生理食塩液50mL)とプラセボ群(生理食塩液50mL)へ無作為に最小化法を用い1:1に割り付けた(隠蔽化あり,患者のみ盲検)。
[プライマリアウトカム]
35日後の胸膜癒着術の成功(ITT解析)
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